人生はあはれなり… 紫式部日記 本日もいとをかし!! 枕草子 (コミックエッセイ) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 2回目だが以前よりも古典の力がついたおかげか、見え方が違って見えてきた。
    今まではただ紫式部と清少納言は対立しているだけだとおもっていたが、紫式部も自分のサロンの体裁を保つためにも批判せざるを得なかったのかもしれない。
    そして源氏物語に自分の不満や希望をあり種の自分の感じている無常を映し出す鏡として、ある種自分の見ることができないきらびやかな生活を映し出すものとしてなど様々の意味の込めて書いたのだと思った。
    もう一度読み直す価値があると思った。

  • シキブが上臈女房として彰子に仕えたのは、ナゴンより少し遅くアラサーの頃です。晩婚で結ばれた藤原宣孝との幸せな暮らしも僅か2年で先立たれ、傷心を「源氏物語」の執筆で癒していた時に、道長にスカウトされます。才気煥発でネアカなナゴンとは真反対の性格だったシキブは「紫式部日記」を書いてストレスを解消します。天然で温和な性格を装って過ごした宮中生活は生活のためとはいえ辛かったでしょうね。コミックのおかげでサクッと読めました。

  • 紫式部の人となりがよくわかって、とても愉しい一冊でした。清少納言には憧れるけど、紫式部には共感する…。そんなふうに思いました。

  • 彰子が入内した頃には、定子は第一子(女の子)を出産していたらしい。
    彰子入内時の年齢は12歳で、当時の一条天皇は20歳。一条天皇が彰子に興味を持たなかったのは、普通だとしか思えないけれど、道長には彰子より年かさの娘はいなかったの?

    定子の死後に、一条天皇は定子の面影を求めて定子の妹と関係を持つのか。和泉式部みたいなことしてるな。もしかして一条天皇は桐壺帝のモデルかしら。
    →一条天皇と定子が桐壺帝と桐壺のモデル説はやっぱりあるみたい。

    薄々感じていたことだけど、私は清少納言より紫式部の方が親近感を感じる…清少納言は文章こそもちろんうまいけれど、なんだか軽薄で…

    漢籍を読んでいた紫式部が、召使たちに女性は漢籍など読むものではないと陰口を叩かれる場面では、いつもヴァージニア・ウルフの本の中で、若い女性がプラトンを読んでいた時に、親戚の女性にプラトンは女性が読むものではないとたしなめられたエピソードを思い出すけれど、それが実際にはどの本の中のエピソードだったかを思い出せない。
    ヴァージニア・ウルフをまとめて読む機会を作りたい。

    源氏物語には弘徽殿の女御と呼ばれる女性が二人いる。
    桐壺帝の妃で、桐壺と光源氏を蛇蝎のごとく嫌う弘徽殿の女御と、光源氏と葵上の間に生まれた冷泉帝の妃の一人の弘徽殿の女御。
    冷泉帝の妃だった方の弘徽殿の女御は、光源氏が後ろ盾となって入内させた梅壷の女御とライバル関係で、絵合わせの勝負をするエピソードがある。
    https://www.yoritomo-japan.com/etc/murasaki-sikibu/genji-monogatari/reizeitei.html

    桐壺帝の妃だった方の弘徽殿の女御は、妹を息子である朱雀帝と結婚させようとする。
    でもそこに光源氏が横恋慕する話が朧月夜。この醜聞をきっかけに、光源氏は自主的に謹慎をして、都から離れた先で出会ったのが明石の君。

    女性関係で失敗して都を離れてから、速攻で新しい女性と関係を持つなんて、光源氏はこれっぽっちも反省してないと、このあたりの流れを読むときにはいつも思う。

    小少将の君は宰相の君とは別の人?

    藤原賢子は、紫式部の才を受け継ぎつつも、性格は父親似だったようで、なかなか幸せな人生を送ったらしい。
    https://www.yoritomo-japan.com/etc/murasaki-sikibu/kensi.html

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著者プロフィール

愛知県名古屋市生まれ。広告デザイン事務所勤務を経てフリーイラストレーターに。雑誌を中心に、テレビ、広告、WEBなどで活躍中。著書に『新編 本日もいとをかし!! 枕草子』(KADOKAWA)、『脱力道場』(小学館)、『だいこくばしズム』(朝日新聞出版)など。

「2023年 『新編 人生はあはれなり… 紫式部日記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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