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感想・レビュー・書評
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見えるか見えないかは、単純な機能の欠落ではなく、4本脚の椅子と3本脚の椅子のようなもの、という例えには感動した。思ったほどのインパクトはなかったが、勉強になった。
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「情報」と「意味」の対比が楽しく、読み進める度にそりゃあおもしろい!と膝を打つ本でした。
具体的な文脈に埋め込まれ、その人ならではの視点を含んだ「意味」。これは見える/見えない以外の視点で見ても色々発見がありそうだと思いました。 -
うーむ、なるほど~空間(見える人は二次元、見えない人は三次元):感覚(読む手、眺める耳):運動(見えない人の体の使い方):言葉(他人の目で見る):ユーモア(生き抜くための武器)~「しょうがいしゃ」を支援者の言うように「障がい者」とか「障碍者」と書かずに、「障害者」と書いたのは、「障害」と書いて、そのネガティブさを社会が自覚する方が大切だからだ・と。従来、障害は個人に属していたが、新しい考えで障害の原因は社会の側にあり、見えないことが障害なのではなく、見えないから何かができなくなることが障害だというわけだ。「足が不自由である」ことが障害なのではなく、「足が不自由だから一人で旅行に行けないこと」「望んだ職に就けず経済的に余裕がないこと」ことが障害なのだ。・・・げげ、書いていてよく理解できない。さすが東大で文転して美学を生業にしている人だ! 情報と意味! ヨシタケシンスケさんの「みえるとか、みえないとか」のネタ本だけど、カバーにヨシタケさんの絵が使えるとネタ本の方も売れるよね、というか、絵本は立ち読みできちゃうから買われていかないけど、この本は立ち読みではすまないから、こっちのほうが売れる!
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タイトルにある通り、本書は目の見えない人たちとの対話から、彼らが世界をどう「見て」いるのかを記録した本。であると同時に、目の見えている人たちがいかに見えていないかの記録でもある。
正直、あまりに目からウロコな話ばかりで、目が見える/見えない世界というのがそれぞれ別の世界であるとはわかっていながら、自分がそれほどの想像力もなかったのかと呆れもした。
けれど、そんなことで、自分の至らなさをことさら書く必要はないのかもしれない。例えばこの見えなさを笑い飛ばすだけの寛容さを相手が持っていないと、どうして想定してはいけないのか。
ひとつだけ本書に対する不満。それは、見えないことと性別の関係がまったく描かれていなかった点。つまり、女性のケースがまったく紹介されていなかった点。著者は女性だから男性のほうが相性がよかったのかもしれないけれど、これってけっこう本質的な問題だと思うのだけれどいかに!? -
<何について書かれた本か?>
健常者が最も頼っている「視覚」を持たない人々がどのように世界を捉えているかを考察した本。個人の身体によって世界の捉え方が変わる、という観点は哲学的でもある。
<どんな人におススメか?>
自分に自信が無い人。
世界に唯一の正解は存在せず、多くの解釈があることが理解できる。
<アンダーライン>
・見えないことと目をつぶることは全く違う
・見える人が目をつぶるのは、単なる視覚情報の遮断
・(四本脚の椅子の)脚が一本ないという「欠如」ではなく、三本が作る全体を「感じる」ということ
・情報と意味
・「情報」は、受けて次第で、無数の「意味」を生み出します
・「時計の時間」は「情報」、「個々の生物にとっての時間感覚」は「意味」に対応している
・「自分にとっての世界」が環世界
・(生き物は)自分にとって、またその時々の状況にとって必要なものから作り上げた、一種のイリュージョンの中に生きているのです
・見える人は三次元のものを二次元化してとらえ、見えない人は三次元のままとらえている。つまり前者は平面的なイメージとして、後者は空間の中でとらえている。
・鑑賞とは自分で作品を作り直すこと
・ソーシャルビューのワークショップ
・ある意味で、見える人も盲目である
・(盲目の人にはレトルトパックの味の見分けが付かないが)これを単なる状況とは受け取りません。食べたい味が出れば当たり、そうでなければハズレ。見方を変えて、それを「くじ引き」や「運試し」のような状況として楽しむ -
有り S369/イ/15 棚:13
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昔、ダイアログインザダークに行って
全盲の方にアテンドしてもらい真っ暗な世界を体験しました。
声を掛け合い、触れ合いながらお互い助け合いましたが
歩いたり音を聞くのに精一杯で、地面の感覚や見えない世界をゆっくり想像する余裕はありませんでした。
あの真っ暗な世界が毎日かと思うと怖くてたまらないけど
見えない人たちはそれが日常で
見えない世界を色んな角度で生きてるんだなぁ。
足から伝わることや言葉で想像する芸術や
見えないからできるユニークな遊び、、
美術鑑賞のワークショップも行ってみたいなー -
目の見えない人がどのように世界を見ているのか。なんて考えたことありませんでした。
ただ暗闇の中に放り込まれ、自分の側に何があるかわからず、常に不安な状態なのだと思っていました。
実際には目が見えない、視覚からの情報がないからといって、何も見えないということはないそうです。むしろ視覚からの余計な情報に惑わされず、自分を俯瞰して世界を捉えています。俯瞰しているので、死角がありません。
障害とは何かと問われた時に、「自分ができないこと」「欠けていること」が障害なのではなく、「それができない社会の状態」という事実が障害を作り上げています。
障害というものの認識を改めないといけません。 -
目が見えない人は死角・表裏差がない。メモが取れない。三脚椅子の考え方。感想を言い合う美術館
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三本足の椅子のようにバランス良く立てる。美術館で声を出して作品を楽しむ。