シンプルに考える [Kindle]

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  • ダイヤモンド社
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感想・レビュー・書評

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  • 森川さんのLINE時代の組織論を中心とした本。ティール型組織とかとはまたちょっと異なっていて、最適なスピード感のでるチームをいくつも形成していて、その集合体として企業体があるイメージと感じた。徹底的なカスタマーファーストでのスピード重視!

  • 「より良いものを提供する」そのためには他者との衝突も致しかない。結果的に良いものが出来ればそれでいい。人間関係にバランスを求めてしまう自分には難しいかな、と思った。

  • 先日お会いする機会があったので

  • 「エッセンシャル思考」を読んでから気になったので読んでみた。
    内容は「エッセンシャル思考」とはあまり関わりはないけど、まさにエッセンシャル思考を実践している経営者だと思った。
    「ユーザーに価値を届ける」という軸から、「え?」と思うような話題についての考えをひたすら重ねていく内容。
    「そんな考え方もあるのか」と視野を広げさせてくれる内容だった。

  • LINEに勤務していたが、改めて森川さんの考えはおもしろいと思う

  • LINE創業者である著者が自身の経験から考え、学び、実践した経営哲学やリーダーシップ論を綴ったビジネス書。

    「求める人と与える人のエコシステム(生態系)」という「ビジネスの本質」と、「ユーザーが本当に求めているものを提供し続けること」という「企業の本質」にどこまでも拘り、逆にそれ以外のものを全て徹底して削ぎ落とす姿勢が、組織のしがらみやMBA的な経営理論といった”常識”に囚われている人々にとっては新鮮に映るかもしれない。

    一方で本書が、ネットゲームという、常に新しいものを生み出し続けなければならない成長市場で戦う 、小規模なスタートアップ企業における「本質」である点を無視して、書かれていることを単にモノマネしたとしても全く意味はない。著者のメッセージは、あくまで自分自身で考え、行動することの大切さであり、本質を極めたからこその極論であることを理解した上で読むべき思想書。間違ってもお手軽なノウハウ本ではない。

  • 序盤はふむふむそうだよなあと思いながら読み進めたモノの、途中からはある種の疑念を抱きつつ、最後はスタートアップだから実践できてるのだろうと思うに至った。
    ユーザーファーストはついつい忘れがち。
    気がつけば上の顔色を見て仕事をしてる自分を反省。

  • 気になるセンテンス
    028 ビジネスとは、求める人と与える人のエコシステム(生態系)
    大切なのは、人々が求める能力を感じ取る能力と、それを具体的なカタチにする技術を磨き続けること
    ビジネスをこれ以上にシンプルに表現するものは確かにないのですが、そこで大切なことである能力、技術をどうやるかでみなどんどん複雑に、より難しく考えてしまうのですね。

    032 ビジネスの本質は音楽に近い
    このひとにとってはそうだったのでしょう。結局ビジネスとはそのひとに一番いい影響を与えたものに置き換えられる存在となるというのが大切なのですね。それは結果の形としては、ビジネスがあるから「音楽に向かえる」とか、ビジネスやっていれば「音楽は我慢できる」とか、それぞれに置き換えるといってもパターンがあるような気がします。

    037 経営とは管理であるという「固定観念」を捨てる
    いまとなってこれは全くその通りだと思います。振り返ってみるとそれを実感するために最初の転職をしたのだと思いますし、それでもまだ甘々だと思ったからこそ、管理マンとしてはより厳しい世界へ進んだのだと思っています。

    045 ほんとうに優秀な人が求めているのは、お金でもなければ「地位」でもなく、業界トップの「すごい人」と一緒に働くことだからです。
    贅沢な時代にほんとうになりましたね。しかし、こういう人たちの数は今後も増えていけるのか、日本。アジア諸国の急速な発展をみるに日本人のこの贅沢がいつまで続くのか、と別の意味で不安に思っています。

    059 「幸せ」とは誰かに認められたいと願っている。
    ここまではまったく同意ですが、それが何を通じてなのか、によって仕事への打ち込み方が変わってきてしまうのも事実だと思います。上記の「音楽」で絡めるならば、別に仕事はあるけれど、趣味なのかセミプロなのか、プロなのかというレベルの友人もいて、彼の幸せはそこにあったりします。

    079 確信が持てるまで考え抜く
    これが上に立つものとそうでないものとの大きな違いなのではないですかね。いまはネットなどで、いくらでも悪魔の「簡単解」が出てきますからね。しかもありきたりで面白さのない解が。

    091 重要なのは、クリエイティブな能力を発揮してヒット商品を生み出した後は、オペレーション部分に引き継いでもらうということ(成功を捨て続ける)
    この感覚はまさにこのiT業界にきて学んでいることですが、難しいけれど大事なことなのですね。「新しい価値」を生み出すとは、まさにそういうことなのですね。

    122 意思決定はできるだけ現場で行った方がいい
    軍隊での昨今の統制を引き合いにだしていますが、おそらく第二次大戦のときももう少し、現場に指揮権をあたえていれば犠牲はすくなかったのかも、というのは戦争映画でのうろ覚えですが感じますね。 いま議論している憲法9条議論なんて、まさに現場の自衛官がどう思っているのでしょう。

    135 ビジョンを求めてしまうと将来への危機感が失われる
    つねに将来への不安を思うときのもやもやはこれだったのだと、言葉にされると明快ですね。この著者はやはりすごいと思います。

    162 会議を増やす人を排除する
    かなり思い切った提言ですが、会議も組織もすくなければすくないに越したことはないと私も思います。それをいじっただけで成功、責任を逃れたひとを私の経験からもたくさんみてきています。

    175 ベンチマークをした商品のなかで、ユーザーにとって最も重要な価値にフォーカスすし、それをとことん磨き上げる。そしてはじめて真の差別化をうむ
    まさにこれですね、だからこそいちばんうちの昇進の重要な価値を売ってきた人間にさらに悩んで、苦しんでもらって、真の差別化を考えてもらいたいのです。 いまの商品をとにかく売りまくりましょう。

    191 ユーザーは「本当の答えを教えてくれない」のだから、深く掘り下げて「本当に求めているものは何か」を自分の頭で考え抜くこと
    この視点、やはり軽く表面的ではありませんか。 考え抜く、やってみるべきですね。かんがえてみれば前の会社の代表もこればかりを考えていたような気がします、最初は証券のネット取引に関して。

  • 2015年5月初版
    森川亮著
    ==

    LINEを率いた敏腕社長の自らの経験に基づいた考え方の一冊。

    タイトル通り、シンプルで、本質的な、ご本人の考え方が展開されてました。その通りだと思う内容ばかり。一方で、みんながこんな考え方だったらかなり、バキバキした世の中になるだろうなあと思う。決して社会全体最適的な考え方ではなく、僕はこう思う、っていう本なので、それで全然いいと思うし、僕もそこには共感だったので。

    一番クリティカルだったのは以下かなあw
    ~~
    うまくいきそうなプロジェクトをいち早くかぎ分けて、
    その会議に紛れ込んで議事録担当になる。そして、あたかも自分もプロジェクト成功に貢献したかのように作文をしていく。もしもプロジェクトの雲行きが怪しくなってきたら、自分に責任が降りかからないように調整する。こうして自分の実績をつくって、それを上層部にアピールするほうが出世が早いというわけです。だから、会社組織に「事務方」はいらないと思うのです。

  • 先ごろ、LINEの社長を退任し、新しいビジネスを立ち上げた森川氏の著書。ちょっとずつ読むつもりが、一気に読んでしまった。/以下備忘録的に。/ビジネスの本質は「ユーザーが本当に求めているものを提供し続けること」。それ以外にはないのです。/どんなことでもいい。人々が求めているものを与えることができる人は、どんな時代になっても生きていくことができる。それがビジネスのたったひとつの原則だと思うのです。大切なのは人々が本当に求めているものを感じ取る能力と、それを具体的なカタチにする技術に磨き続けること。そして、人々が求めているものが変化したときには、それをいち早く察知して新しいものを差し出すこと。そこにひたすら集中すること以外に、不安から離れる方法があるとは思えません。/会社は何のためにあるか?僕の答えはシンプルです、世の中に価値を提供するためにある。これがすべてです。/ユーザーを愛する気持ち。自分が携わる商品やサービスを愛する気持ち。これが、ビジネスを成功させるためにいちばん大切なものなのだ、と。/「受け身」でいる限り、イヤな仕事が集まるだけ。それよりも、自分から仕掛けたほうが絶対にいい。はじめは小さくてもいいからやりたいことをやってみる。そのために勉強をして、結果を出していれば、必ずやりたい仕事は手に入る。そして、人生が拓けていくと思うのです。/そこには、つくり手の「これが面白い」「これが必要なんだ」という、ウソ偽りのない実感がなければならないのです。/「予算が少ないから、結果を出すことができない」このような言い訳をする人で、仕事ができる人はいません/「将来が不安だから挑戦しない」「変化が速いからついていけない」などと考えても、何も価値あるものを生み出すことはできません。むしろ、「未来がわからないからこそ可能性がある」「変化が激しいからこそチャンスがある」と考えて、積極的に生きたほうがいい。/仕事は与えられるものではなく、自らつくり出すものです。つまり、すべての根底には主体性があるということ。主体性がなければ、絶対にいい仕事はできない。/会社や上司にモチベーションを上げてもらわなければならない人は、プロとして失格/「守ると攻められない」/「本当に必要なのか?」という視点で検証すれば、いくらでも余計なルールは見つかります。これらを全部取っ払ってしまえば、メインの仕事をする時間しかなくなる。その当然の帰結として、スピードは最大化されるのです。/ユーザーにとってもっとも重要な価値にフォーカスする。そして、その価値をとことん磨き上げる。そのときはじめて、僕たちは真の差別化を生み出すことができるのです。/技術主導からデザイン主導に切り替えることによって、古来の美意識を取り戻せば、再び日本経済は元気になるのではないか/会社の歯車となるために自分を押し殺すような人に、本当の意味で人々を喜ばせるような仕事をすることはできません。/ここまで引用/アンテナ張り続け、そこへ向けて自分を磨き続け、自分のサービスを愛すること。予算に限らず、時間がないとか人手が足りないとか、できない理由を理路整然と述べても、結果にはつながらないよ、と。そして受け身じゃイヤなことしかたまっていかないよ、と。本当にLINEの急成長の秘密はこの辺にあったんだろうなあと垣間見た心地に。

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著者プロフィール

近畿大学経営学部教養・基礎教育部門准教授
1969 年4 月24 日,岐阜県岐阜市生まれ.
京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程を経てTheoretical Physics Research Unit, Birkbeck College, University of LondonでBohm-Hiley理論を学ぶ.神奈川大学理学部非常勤講師,山形大学大学院理工学研究科准教授などを経て現職.
物理学の哲学・思想・歴史(その思想史),特に量子力学の解釈,なかでもボーム理論(Bohm-Hiley理論)の専門家である.

「2023年 『社会科学系のための鷹揚数学入門―微分積分篇―[改訂版]』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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