異文化理解力 ― 相手と自分の真意がわかる ビジネスパーソン必須の教養 [Kindle]

  • 英治出版
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感想・レビュー・書評

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  • 感想
    これまでも簡単な異文化理解の研修は受けたことがあったが、この本は深く、具体的で、実践的。8つの軸で相対的に各国の性質を整理し、相手国や複数国が入った際のベストプラクティスを教示している。トラブル事例も多くアンチパターンは役に立つ。
    ヨーロッパは時間にルーズ、海外は仕事のスピードが早いといった解像度の低い陥りがちなイメージを見事に細分化してくれる。速読しようと思っていたがすべての内容が濃く読み入ってしまった。
    日本だけで仕事をする場合でも役に立つ。国内にいるだけでは地域差や個人差にしか目が行かないが、海外からみた日本の特殊さというのをはじめて客観的に認識できる。また海外についても、海外赴任するだけでは見えていなかったミクロとマクロが鮮明化された良書。



    Summary
    - 国同士の関係性は相対的。常にどこの国から見るかで比較することで捉え方は変わる。
    - 国ごとのカルチャーは歴史の影響が大きい。
    - 国の中にも地域や個人差もあるが、多くの考え方が集まり規範となる点があってそれを代表値としている。また一つの国でも振れ幅はある程度存在しているので、例えばイギリスにも受け入れられるフランス人とそうで無いケースがある。
    - フランスの諺「病気が認識できれば、半分は治ったようなものである」自他の文化を認識できれば、それだけでも大いに関係向上の役に立つ。本や記事を読んでもらって話し合うのもよい。自分の行動を言語化することでも回避しやすい(フランス人が対立型なため「悪魔の代弁者の役をやる、どちらの面も検討するために」)
    - ギャップを感じて行き詰まったら自分の立場を下に置いて笑し飛ばし、相手の文化をリスペクトすると良い。
    - カルチャーギャップがある場合は、理由を事前に説明すること。この国ではこうしている、ボスから求められている、効果的な理由はこれ。goodというときはとてもよい時など。両文化に精通する人に旗振りをしてもらうのもよい。
    - 目標がスピードと効率性を求めるなら単一カルチャー、イノベーションや創造性なら多様な文化のチームが良い。異文化間連携には国際関係豊富な人を、他は自国のやり方で、これがベスト。
    - 以前はアメリカがビジネスの中心でそこに従えば良かったが、今は相手国に合わせるべき

  • 目的 海外で英語以上に重要な異文化理解力を身につける

    自分の行動 人々を一括りにせず、一人ひとりの背景に思考を巡らせて議論をする

  • 今回参加された多くの人が共感できる内容かと思います。(じん)

  • 異文化の考え方を理解する参考になりました。

  • 留学の際や就職してから、改めて丁寧に読みたい

  • 異文化といっても多くの文化があり、特にハイコンテキストやローコンテキストに代表されるようなカルチャーマップの各要素の違いがあるということを理解した。今まで海外とやりとりをしイギリスから嫌味なメールが来たり、意図せず相手を怒らせたり自分も嫌な思いをすることもあったが、この本を読んでスッキリしたように思えた。グロービスのIVTで勧められた本だがとても的を得ており、自分のとっては異世界である日本企業を理解する上でも役に立った。

  • とっても面白かったです!科学的分析に基づいていて、しかも非常に実用的です。
    母国以外に在住中あるいは在住経験のある方、他国の人と仕事をしている方、他国の人と交流する機会のある方、これから海外へ留学や赴任予定のある方、超お薦めです!というか絶対読むべき!国際理解を深めたい方も是非。いやもう、世界平和のためにも読むべき。

    読む前は、海外暮らし十云年の私にとっては既知の情報かなと思っていましたが、とんでもない。目から鱗の新たな学びが沢山ありました。

    読んだら、きっと、色んな違和感や謎やモヤモヤの正体が見えてきて、な〜んだそういうことだったんだ!こうすればいいんだ!とスッキリして生きやすくなると思います。
    何より、これをふまえて実際に応用すれば、異文化間コミュニケーションが円滑になり、誤解を回避し、相互理解が深まり、仕事にもプライベートの関係にも良い成果が出ると思います。

    私もかつて、フランス人上司のネガティヴ・フィードバックに酷く傷付いた経験があるのですが、その謎が今回解けました。他にも、フランス人のあの人の謎に思っていた言動、フランス人のあの人のあの時の対応、中国人の元同僚のミーティングでの様子、インド人のあの人の仕草、スペイン人のあの人の様子、次から次へと色んな場面が思い出されて、ああそういうことだったのかと理解できました。

    そして何より、ドイツ人である旦那と日々口論になりがちな理由、逆に、なんとか上手くいっている理由も非常によくわかりました。笑

  • マネージャー職の方々が絶賛するのも納得の本。国をグルーピングの境界として、お仕事において揉め事になりがちなトピックでどんなグラデーションがあるのかを、各国のアンケート調査による集計から描き出しています。

    私は多国籍企業で働いたことはないので、国をグルーピングの境界とした描写には実感がわきませんでした。が、職種の違いとか、弊社御社あちらの会社とかの区切りで、仕事に対する価値観の相対的な違いから、この本で扱われているような対立軸を感じることは、多々あったように思い出しました。

    価値観の相対的な違いを、相互に自覚して、相互に埋めに行くような動きができると、良い、のかな。←のような発想が、本書的には「日本人がいいそうだな」とかなりそうではある。

    学びが多かった。

  • 海外と仕事をする人は読んでおいて損はないと思います。
    こういった本は他にもあるかもしれませんが、専門家としてまた経験者として書かれた内容なので説得力があります。また、いくつかの実例をもとに書かれているのも興味深かったです。
    著者はアメリカ人なので、ほかの日本人や日本人贔屓の外国人によって書かれた本ではないのですが、日本の位置づけを見るとやはり特殊な国なのだなと実感させられます。

  • 米国の日系現地法人にて日本人と米国人の間で働いているので役に立つ。

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著者プロフィール

エリン・メイヤー(Erin Meyer)
INSEAD教授。ハーバード・ビジネス・レビュー誌やニューヨーク・タイムズ紙などにも紹介された『異文化理解力』著者。2004年INSEADにてMBA取得。1994年から95年にかけて平和部隊の一員としてスワジランドに滞在。現在はパリ在住。

「2020年 『NO RULES(ノー・ルールズ)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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