ヤマケイ文庫 ドキュメント 道迷い遭難 [Kindle]

著者 :
  • 山と溪谷社
3.83
  • (12)
  • (16)
  • (18)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 140
感想 : 12
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (203ページ)

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • すべて遭難者が無事に生還した事例ながら、大怪我を負ったり熊と遭遇したり、何度となく幻覚を見たりマスコミの餌食にされたりと、うすら寒くなるエピソードばかりだった。
    同じ著者の『ドキュメント 生還』では「遭難中のこうした行動が生還に繋がったのだ」と実感できたが、ここで紹介された事例の中には遭難者がかなり自暴自棄な行動に走っている例もあり、「生還できたのは単純に幸運だったから」と思わされる話も多かった(ポジティブ思考の人が多く、だからこそ望みを捨てることなく行動できたのだとも思うが)。道に迷ったときの鉄則が繰り返し強調されているものの、予期せぬ出来事によって判断力を鈍らされ、慣れた登山者でもその鉄則を忘れてしまうというのが何より恐ろしいと感じる。

  • 登山初心者として2年経ってきて迷いそうになった事があって勉強になる内容でした。
    改めて気をつけなくてはいけないことを実感できました。

  • 以前図書館で借りて、道迷いの怖さを理解したけど、直近でトレイルランニングの読図講習があったこともあり、今回もう一度手に取りたいと思ってと再読した。何度読んでも道迷いって怖いなぁと思う。迷ったら下るな!…これ鉄則。

  • リスクマネジメントの本として勉強になります。

  • このシリーズはいつも淡々とわりとニュートラルに書かれているのでサクサク読めてしまう。
    あまり非難がちになることもなく、
    人が知らず知らずのうちに陥ってしまう心理状況について、書いてあって、
    山登りだけでなくて、
    結構こうやって人間は判断してしまいがちなんだなーと参考になる。

    個人的には、こうやってやっぱり山が好き。
    となる人びとがうらやましいとともに、なにかそんな趣味に出会いたいなぁと思う。

  • なんでか知らんけど遭難やサバイバル、冒険、旅系の本を手に取る時がある。
    遭難した経緯とかあの時ああすればよかったとかその時の気持ちとか状況とか、神とか、大怪我して治っていく身体の不思議とか、大冒険とその後の事。生きてる不思議。極限状態でも人はある程度ならなんとかなる。

  • ドキドキしながら一気読みしてしまった。

  • 整備された登山道を少し見失うだけで誰でも遭難しうるものなのだと我がことのように読んでいました。

    単独行が多い私は特に鉄則を遵守ですね!
    - リボンやテープへの過信は禁物
    - おかしいなと思ったら引き返せ
    - 道に迷ったら沢を下るな

  • 先日、それほど高くない山の日帰り登山の親子が遭難したニュースを見て、低山で道に迷ったりして遭難するということが他人事と思えなくなり、何となく読んでみた。入念な準備と、おかしいと思った時に引き返す意志の強さが必要なのだなあと思った。
    この本に載っている貴重な体験談を読むと、(状況や登山の知識はともかく)感情的には絶対自分もそうなるだろうと思うことばかりで、本当に恐ろしかった。

  • 道迷いは、いろいろな要因が重なって発生している状況が良く分かった。中でも落ち着いた行動が最終的な生死を分けることに繋がっていることだ。一見冷静に判断していると感じても、鉄則を破り行動していることが多くみられた。
    技能や体力のほかにも心理学や脳科学の分野なども知っていても良いと思った。
    山行に危険が伴う行動(遊び?)であることから、なれや過信は禁物で、意地やプライドを捨て、鉄則に従って行動出来るように心がけたい。
    そのほかとして、遭難に対する世間(山を知らない方々)の見かたや対応について書かれていた。対象になってしまった方々は少し気の毒だが、これも参考になった。

全12件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1961年埼玉県生まれ。ノンフィクションライター。長野県山岳遭難防止アドバイザー。山岳遭難や登山技術の記事を、山岳雑誌「山と溪谷」「岳人」などで発表する一方、自然、沖縄、人物などをテーマに執筆活動を続けている。おもな著書に『ドキュメント 生還』『ドキュメント 道迷い遭難』『野外毒本』『人を襲うクマ』(以上、山と溪谷社)、『山の遭難――あなたの山登りは大丈夫か』(平凡社新書)、『山はおそろしい――必ず生きて帰る! 事故から学ぶ山岳遭難』(幻冬舎新書)などがある。

「2023年 『山のリスクとどう向き合うか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

羽根田治の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
J・モーティマー...
宮部みゆき
又吉 直樹
劉 慈欣
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×