守り人シリーズ電子版 4.虚空の旅人 [Kindle]

著者 :
  • 偕成社
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感想・レビュー・書評

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  • シリーズの中で1番のめり込んだ話。

    人の命が奪われることが嫌だと思えるこの心美しい皇太子のような人が
    実際にもいたらいいのにとおもう。

    深みのあるチャグムとシュガのやり取りに感動もした。
    心震えるお話。

  • 今までの中では一番 お話し だったし、ファンタジーだった やっと小説になってきた感じ

  • まったくドラマにもないお話で、最初は初めての登場人物の名前を覚えられるか不安だったけれど、頭のなかに島々が浮かぶ海の様子が浮かんでからは、一気読み。他の話に出てきた登場人物が出てきたり、ファンには嬉しい。しかし、山の国カンバルの話や、夢の国の話ときて、次は海の話。作者の引き出しの多さには脱帽。冷徹な政治家の姉様たちがちょっと怖かった。

  • 上橋菜穂子の『守り人シリーズ』第4作です。

    今回の舞台は、海に囲まれた国、サンガル王国。
    第1作の舞台となった新ヨゴ皇国の、西南に位置する隣国という設定です。

    第1作で活躍し、新ヨゴ皇国の皇太子となった14歳のチャグム。
    彼は新王の即位式に招かれて、サンガル王国を訪れます。

    時を同じくして、漁師の娘が、取り憑かれたように歌を歌うようになります。
    このことは何を意味するのか。
    そして、それがさきがけとなったかのようにサンガル王国に問題が生じて・・・というはじまり。

    第1作では、“女用心棒”バルサに身を守られる、という境遇にいたチャグム。
    この作品では、自国から離れたチャグムが、隣国で発生した問題を解決できるのか、ということが読みどころになっています。

    理不尽な運命を、変えることはできるのか。
    統治者は民衆から超越した存在であるべきなのか、民衆一人一人の境遇や考えを知った上で、適切な判断を下すことができるのか。

    今回も、作品を通じて問いかけられることごとを考えながら、一気に読み進めました。

    第3作まで主人公として活躍していたバルサは、この作品では登場しません。
    そして今までの作品には登場していなかった、「海」が舞台になっています。

    このシリーズの層の厚さを感じた、作品でした。
     
    『守り人シリーズ 3.夢の守り人』
    https://booklog.jp/users/makabe38/archives/1/B01AXHPA86
     .

  • 前々から読みたかったのにKindle版がいつまで経っても出ないので、しびれをきらして図書館で借りて読んだ。

    チャグムが外国で遭遇する事件に立ち向かうお話。

    - 追記 -
    そしてついに出たKindle版を買って久しい今やっと登録(笑)。

  • 守り人シリーズ。今回はもう一人の主人公チャグム皇太子の物語。バルサとの旅で体験したことが、この主人公の成長に大きな影響を与えたことを嬉しく感じながら読ませていただきました。優しさはリーダーに必要がないと言われる中で、それでもそれにこだわるまっすぐな人柄は、彼の今後を楽しみにさせてくれます。そんなことを感じられる内容でした。いろん儀式や物語と、現実的な政治が絡み合う様は、この小説にリアリエィを与えてくれていると思います。このような不思議な話が実際にあってもおかしくないと思うような気にさせてくれました。

  • 守り人シリーズ4作目。チャグムが主人公の外伝的物語。『精霊の守り人』から3年経って14歳になったチャグムの成長が、とても伝わってくる話。
    舞台は新ヨゴ皇国から南のサンガル王国。熱気あふれる南国の描写が素晴らしくて、海の近くにいるような気分になる。サンガル王国を裏から支える強く賢い女性達という設定もとても引き込まれた。登場人物が思い悩みながら心の強さを忘れないのが、上橋さん作品の魅力なのだと思う。

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著者プロフィール

作家、川村学園女子大学特任教授。1989年『精霊の木』でデビュー。著書に野間児童文芸新人賞、産経児童出版文化賞ニッポン放送賞を受賞した『精霊の守り人』をはじめとする「守り人」シリーズ、野間児童文芸賞を受賞した『狐笛のかなた』、「獣の奏者」シリーズなどがある。海外での評価も高く、2009年に英語版『精霊の守り人』で米国バチェルダー賞を受賞。14年には「小さなノーベル賞」ともいわれる国際アンデルセン賞〈作家賞〉を受賞。2015年『鹿の王』で本屋大賞、第四回日本医療小説大賞を受賞。

「2020年 『鹿の王 4』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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