- Amazon.co.jp ・電子書籍 (226ページ)
感想・レビュー・書評
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天才児だった少年ハンスが、栄光と挫折を味わうヘッセの自伝的小説。子どもらしい遊びを二の次にして、周囲の期待に応えるため勉強に勤しむ主人公。そんなハンスは環境の変化や心の成長とともに、大切な何かを取り戻すべく、情熱を燃やしつづけた学問の世界に対して執着が薄れていく。しかし、功名心や優越感などをいったん脱ぎ捨てると、紙切れ一枚のような自分がいて、ひとりでしっかり立つこともできない。何者にもなれずもがき苦しむハンスの姿に、共感できる部分は非常に多かった。自分を懐古するような心に残る作品である。
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あまり内容が入ってこなかったけど、
文章がキレイだった -
有能さが生かされなかった青年の話。
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教育ママは読みましょう
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自然描写が生き生きとしていて昔のドイツの風景に思いを馳せる一方、ハンスの心理描写はあまりにもリアルで読むのがつらかった。
ヘッセの実体験だからこそのリアルさ…可哀想に。
推薦図書で実家の本棚にあったけど、当時の自分が読んでもナンノコッチャ状態だったろうな。
ドイツ生まれな作家なだけに、出てくる土地のイメージができたのは良かった◎ -
解説を読んで納得
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ヘルマンヘッセをちゃんと読んだのは初めて
情景描写がやたらと多くて読むのが大変だったがとても面白かった。
裏の説明書きに自伝とある割には物語性が強すぎるだろと思ったが、解説を読んで納得した。
自分を二つに分けて二人の登場人物で描いているのはとても面白かったし、なるほどと思った。
いつかあんなきれいなヨーロッパ(?)の田舎に行ってみたい。