ぼぎわんが、来る 比嘉姉妹シリーズ (角川ホラー文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • あまり覚えてない
    怖くはなかった

  • ホラーというよりミステリー寄り。怪奇ミステリー。言葉がやりとりできるタイプの怪奇。

  • ホラー映画『来る』の原作。
    おおよその登場人物の設定は変わらないけど、もっと柔らかい展開で読みやすかった。特に、比嘉琴子は映画では冷たそうで内側の情熱を少しだけ見せて退場してしまったけど、この琴子は妹への愛情と強さを見せつけて生きて還った点が好きだった。
    1番違うのはぼぎわんの真相かもしれない。映画でここまで描くのは無理だったけど、文字ならば書けることもあるということだろう。ぼぎわんは秀樹の祖母が祖父を恨んで呼んだこと、人の子どもがぼぎわんになること…ただ、なぜぼぎわんになるのかだけは分からなかったけれど。そういう、『おやま』に化け物がいるという信仰によるのだろうか。また、なぜぼぎわんは人を食うのだろうか。そういう、ものなのだろうか。何故毒が。創造物だが、興味は尽きなくて面白かった。

  • 映画「来る」を先に観てしまっていた。ホラー小説はヒトコワを極めた黒い家を超えるものはないとつい避けてしまっていた。
    もったいない。

    実に良かった。映画はエンタメ。活字でしか味わえない登場人物の心象、鬱屈、トラウマ。怪奇は人が生む。

  • 個人的にはホラーとしては怖さが足りず、社会派小説のような雰囲気の方が勝ってしまったのだが、好みの問題でおそらくそこそこ怖い話なのだろう。人間関係の描写がリアルで、自分に当てはめて想像するとだんだん気分が悪くなるほど。それだけ筆致が優れていて読者に感情を投射してくる感じがある。ホラー部分についてはモンスターホラー的なところが大きく民俗学的な部分は控えめか。序盤の、祖父の家で留守番をしていた少年のもとに奇怪な訪問客が現れるシーンは最高だった。好みには合わなかったが続編も読んでみたい。

  • 序盤からしっかり怖いし、ぼぎわんが強すぎる
    真琴の姉が出たからあっさり解決って感じじゃないのもいい
    ラストの不穏さもありがちだけどホラーっぽくていい

  • 映画「来る」を数年前に鑑賞し、あまり邦画ホラーが刺さらない私でもとても楽しめた記憶があったため読了。
    イクメンでイケイケな男性目線から話は始まり、男性が死亡した後はその妻が語り部となり、最後はフリーライターの男にバトンタッチされる。
    語り部が変わっていくことで様々な事柄が異なる視点からわかり、とても良かった。
    イクメン夫は妻からしたらモラハラ夫でしかなかったが、夫は夫なりに家族を愛していたというのがなかなか新しい切り口だったような気がする。
    比嘉姉妹シリーズとあるとおり、霊能力を持った姉妹が出てくるのだが姉の方が絵に書いたような強力霊媒師で、とても好きなタイプのキャラクタだった。
    シリーズを続けて読むつもりはなかったが、紙の本でシリーズを揃えたくなった。

  • ホラー嫌いと言いながら手に取ってしまった。ホラーだけど面白かった。どうも私は、わけのわからないままに怖いだけのホラーが嫌いらしい。3つの章で、それぞれ視点が違っている。特に第1章から第2章への転換が見事。ちょっとした違和感がきれいに解消して、共感できる展開。比嘉姉妹の話はシリーズになっているようなので、続きも読んでみたい。

  • 怖くて、なおかつ終盤の怪異の解釈は意外性とぞくっとして満足でした。

  • オーディブルにて。

    はじめはちょっと夫がキモいなってくらいで、田舎での回想シーンはホラーっぽいいい雰囲気。
    そしてやっぱり夫はキモかった。
    霊能力者姉妹が出てきてからは、ドタバタ超常現象ミステリ的な感じ。琴子さんが警察に顔が効くのがチート過ぎるけど、エンタメなのでヨシ。

    オーディブルのナレーターが明るい声だったので、文字で読むのと印象が違うのかも。

    最初のホラー感がよかったので、久しぶりに純粋なホラーが読みたくなった。

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著者プロフィール

1979年、大阪府生まれ。東京都在住。幼少時より怪談/ホラー作品に慣れ親しみ、岡本綺堂を敬愛する。2015年に「ぼぎわんが、来る」(受賞時のタイトルは「ぼぎわん」)で第22回ホラー小説大賞<大賞>を受賞しデビュー。2019年、「学校は死の匂い」(角川ホラー文庫『などらきの首』所収)で、第72回日本推理作家協会賞【短編部門】受賞。他の著作に『ずうのめ人形』『などらきの首』『ひとんち』『予言の島』などがある。巧妙な語り口と物語構成が高く評価されており、新たなホラーブームを巻き起こす旗手として期待されている。

「2023年 『七人怪談』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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