ぼぎわんが、来る 比嘉姉妹シリーズ (角川ホラー文庫) [Kindle]
- KADOKAWA (2018年2月25日発売)
- Amazon.co.jp ・電子書籍 (349ページ)
感想・レビュー・書評
-
あまり覚えてない
怖くはなかった詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ホラーというよりミステリー寄り。怪奇ミステリー。言葉がやりとりできるタイプの怪奇。
-
ホラー映画『来る』の原作。
おおよその登場人物の設定は変わらないけど、もっと柔らかい展開で読みやすかった。特に、比嘉琴子は映画では冷たそうで内側の情熱を少しだけ見せて退場してしまったけど、この琴子は妹への愛情と強さを見せつけて生きて還った点が好きだった。
1番違うのはぼぎわんの真相かもしれない。映画でここまで描くのは無理だったけど、文字ならば書けることもあるということだろう。ぼぎわんは秀樹の祖母が祖父を恨んで呼んだこと、人の子どもがぼぎわんになること…ただ、なぜぼぎわんになるのかだけは分からなかったけれど。そういう、『おやま』に化け物がいるという信仰によるのだろうか。また、なぜぼぎわんは人を食うのだろうか。そういう、ものなのだろうか。何故毒が。創造物だが、興味は尽きなくて面白かった。 -
映画「来る」を先に観てしまっていた。ホラー小説はヒトコワを極めた黒い家を超えるものはないとつい避けてしまっていた。
もったいない。
実に良かった。映画はエンタメ。活字でしか味わえない登場人物の心象、鬱屈、トラウマ。怪奇は人が生む。 -
個人的にはホラーとしては怖さが足りず、社会派小説のような雰囲気の方が勝ってしまったのだが、好みの問題でおそらくそこそこ怖い話なのだろう。人間関係の描写がリアルで、自分に当てはめて想像するとだんだん気分が悪くなるほど。それだけ筆致が優れていて読者に感情を投射してくる感じがある。ホラー部分についてはモンスターホラー的なところが大きく民俗学的な部分は控えめか。序盤の、祖父の家で留守番をしていた少年のもとに奇怪な訪問客が現れるシーンは最高だった。好みには合わなかったが続編も読んでみたい。
-
ホラー嫌いと言いながら手に取ってしまった。ホラーだけど面白かった。どうも私は、わけのわからないままに怖いだけのホラーが嫌いらしい。3つの章で、それぞれ視点が違っている。特に第1章から第2章への転換が見事。ちょっとした違和感がきれいに解消して、共感できる展開。比嘉姉妹の話はシリーズになっているようなので、続きも読んでみたい。
-
怖くて、なおかつ終盤の怪異の解釈は意外性とぞくっとして満足でした。