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感想・レビュー・書評
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東洋経済のネットで読んでるときからすきだった。
すごくリアルで、身につまされる。
「格差社会から階級社会に変換した」、「相対的貧困」が増えているというのも、奨学金を半分以上が借りて大学にいっている(2012年)という衝撃のデータから納得してしまう。
将来、自分が貧困に陥らないと言い切れない。離婚してシングルマザーになったり、病気になって働けなくなったりするかもしれない。その原因もDVだったり上司のパワハラだったり家族の介護だったり、簡単に自己責任と言えない。図書館司書の人に至っては、その仕事を選んだことが間違いとしか言えなくて、どう考えてもおかしい。
筆者の私見がかなり強い印象はあって、つっこみたいところもある。例えば、慢性疲労症候群や髄液減少症の原因は、たしかにストレスはあるだろうけど、医学的には不明とされてるとか。
介護職もすごく問題。働きたい人の最後のチャンスではあるけど、いっしょくたにしないで研修とかで細分化するのは大事だと思う。しっかり整備されるようにわたしにできるのは選挙に行くとかかな。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
文字通り、東京で貧困にあえぐ女子について書いた一冊。
どの人も家族との関係がうまくいっていなかったり、心身ともに病んでいたりして、同情はするけど共感はできない話が多く、読んでてしんどかった。 -
つまらない
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以前から日本の貧困問題に興味があったので読んでみました。が、想像以上に壮絶な経験談が書かれており、かなりつらかったです(気持ち的にしんどくなるので一部飛ばして読みました)。
日本には見えない貧困があり、女性が一人で生きていくことがどれほど大変なことなのかを、まざまざと見せつけられた気がします。学費のために売春する女子大生、誰にも頼れないシングルマザー、過労により障がい者になってしまった女性、、、
でもこの女性たちをこの国は見放してしまっているのだなと思いました。制度のカラクリにより生活保護をギリギリ受給できないようになっている人が多く、絶望しました。
(最終章で、生活保護のお金で昼から酒を飲む日雇労働者の男性との対比がよりその絶望感をより強くしています)
今まで周りに恵まれていただけ、躓いてこなかっただけ、身体をこわさなかっただけで、いつこうなってもおかしくないという事実を突きつけられました。
そして、健康なからだと帰る場所と働ける場所があるだけでもう十分幸せなんだな…と思わざるを得ませんでした。
日本が、女性が一人で自立して生きていけない社会の構造のままこの時代まで来てしまい、とても残念です。 -
とりあえず自分は正社員でなんとかなったけど、就活してるムスメがどうなるか心配。
へんに東京志向が強いくせだけで何も考えてない???躓かないか、落ちていかないか。めっちゃ不安になる -
私は、今のところ躓いていないだけ、というのをひしひしと感じて怖い。
この国の仕組み、本当におかしくないか…? -
前半、地方出身で東京の大学に通う女子大生が、学費を払うために、性風俗や売春で金を稼ぐというケースが幾つか続くうちは、まあ、大変だけれどもそういうケースもあるのだろうな…と、正直、他人事感が幾分かあった。
後半、シングルマザーのケースに移り、自ら着替えることもできない寝たきりや、向精神薬の副作用で口を閉じる筋肉が失われながら、子育ての責任を放棄しようとしない女性たちの語る様に、言葉を失う。
雑誌連載の後日談として記された、その後の彼女たちからの便りに「それでも生きていきます」とあるのが、せめてもよ救いか。
「東京貧困女子 彼女たちはなぜ躓いたのか」(東洋経済新報社、中村淳彦著)
Day163
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貧困について自己責任論で片付けることができないという事を嫌と言うほどわからせてくれる本で、非常にストレスのある内容だった。しかし、良い内容だった。著者が言っている様に、日本における貧困の問題は、これからよくなるイメージが付かない。
社会や制度の問題なので、私にできる事は少ないが貧困の構造を知ることによって、少なくとも貧困状態にある人に対して、不要な攻撃をしない人間でありたいとは思った。 -
この本に書かれている人々が幸せになれる未来が見えない。
だからこそ、貧困の再生産を食い止める何かが機能しなければならないのだろう。
この本によって1人でも貧困への道を辿らなくて済むようになればと思う。
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奨学金と寿退社と福祉への就職は地獄への第一歩。ブラックでもそれしかない、と働き続けて精神崩壊、一生が台無しに。風俗で大金稼いで金銭感覚が狂い普通がわからなくなる…貧乏で生活保護を受けていても、なんらかの人間関係があればそこそこ楽しく暮らせる。うーん…