妻は平凡な暮らしに気が狂いそうなほど不幸を感じているのに、夫は妻の気持ちにまったく気がつかないばかりか、これ以上幸せな夫婦はないと思っている。…悲劇だわ。
エマにとってのシャルルのような、存在そのものがイラつく男って確かにいる。仕事できない、デートもつまらない、ゴミの捨てかたがヘタで、脱ぎっぱなしの服をそのまま洗濯に出すような男。
そんな存在に対する感情が、気持ちよく辛辣に言語化されていて痛快だった。
解説によると、フローベールは反面教師的な意味で、エマにシャルルを批判させていたようだ(解釈違いかな? でもそう感じた)
風雨をしのげる家があるだけ、神に感謝すべき。ごもっともな説教だが、それだけでは救われないのも人間の性。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
フランス
- 感想投稿日 : 2022年12月13日
- 読了日 : 2022年12月12日
- 本棚登録日 : 2022年10月30日
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