ボヴァリー夫人 (新潮文庫 フ 3-1)

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感想 : 62
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妻は平凡な暮らしに気が狂いそうなほど不幸を感じているのに、夫は妻の気持ちにまったく気がつかないばかりか、これ以上幸せな夫婦はないと思っている。…悲劇だわ。
エマにとってのシャルルのような、存在そのものがイラつく男って確かにいる。仕事できない、デートもつまらない、ゴミの捨てかたがヘタで、脱ぎっぱなしの服をそのまま洗濯に出すような男。
そんな存在に対する感情が、気持ちよく辛辣に言語化されていて痛快だった。
解説によると、フローベールは反面教師的な意味で、エマにシャルルを批判させていたようだ(解釈違いかな? でもそう感じた)
風雨をしのげる家があるだけ、神に感謝すべき。ごもっともな説教だが、それだけでは救われないのも人間の性。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: フランス
感想投稿日 : 2022年12月13日
読了日 : 2022年12月12日
本棚登録日 : 2022年10月30日

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