第1感 「最初の2秒」の「なんとなく」が正しい

  • 光文社 (2006年2月23日発売)
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OUTLIERS(THE STORY OF SUCCESS)
天才!成功する人々の法則(マルコム グラッドウェル、勝間和代訳)
天才、生まれながらの天才なんてい無い。
たった一人で成功した者はいない。ビルゲイツやスティーブ・ジョブズも1950年代に生まれて、コンピューターにであって今がある。天才は才能に恵まれて、環境や出会う人に恵まれ、10000万時間の努力ができて初めて天才と呼ばれる人が生まれるのだ。
成功者、天才は歴史と社会、好機と遺産の産物である。
成功した人は自分が努力したからと思ってる人が多いが、努力しても成功出来なかった人は多い、本人の努力はもちろん必要だが、環境、時代背景、周囲の人に、祖先に支えられて初めて成功するものである。
成功者の『努力と個人的資質が全てを決める』という考え方は間違っている。
どんなに個人の能力が高くても環境が悪い時就職氷河期に当たった人達はその後不遇な人生を送ってる人は多い。これが現実だ。
全て本人の努力不足と言う人は傲慢だ。
そしてどんな天才もモーツァルトもビートルズも『1万時間』のスキル習得のための時間は必要であった。生まれてすぐに全て出来たわけではない。この『長期にわたってトレーニングを積める機会』こそが、『並外れた好機』なのである。今の若者にこのチャンスが失われている事が問題なのだ。
どんなにIQが高くても父母が貧しかったり、理解がなくそれを発揮する機会が与えられなければ、成功するチャンスは減るだろう。
我々が出来ることはそのような若者のチャンスを減らさないよう、むしろ増やしていけるようにする事だろう。能力が有っても機会に恵まれない若者を救う『ミスター•チャンス』
(タイガーマスクみたいな)になる事が必要だ。
我が国では今、相対的貧困家庭(年収が全国民平均の年収の中央値の半分に満たない家庭)に生まれる子供は全体の15%もいる。これが母子家庭に限っていえば、なんと60%にも達している。他の国にも貧困家庭に生まれる子供はいるが、主要OECD諸国で唯一税金の再配分後でも貧困率が上がる国となっている。これはおかしい話だ。 

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感想投稿日 : 2020年12月1日
本棚登録日 : 2020年10月28日

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