『ローマ人の物語10 ユリウス・カエサル ルビコン以前(下)』塩野七生
読了。カエサル、ルビコン川を渡る。
「賽は投げられた!」
もうめちゃめちゃ面白い。
カエサルには通底した信念があった。巨大化したローマにおいて共和制は対応できていない、おそらくは帝国的なる形を取るしかないのではと考えていた。
これに近しいことを、現代日本の哲学者、東浩紀さんが言っていた。要約すると「スケールが大きくなると民主主義が機能しなくなる」東さんはロシアや中国を念頭に置いていた。
しかし、ここで念頭に置いておくべきなのはカエサルはロシアのプーチンとも、中国の習近平とも異なり「母国のシステムを母国のために破壊しよう」としていた。
ポンペイウスも、ラビリエヌスも、キケロも、小カトーも、皆が魅力的。
しかし、もう圧倒的にカエサルが一貫してる。一貫性のある人間を人は信頼する。
一貫するということは、それだけ初心が強く、つまり当初からよくよく考えて迫るものを抱えていたからブレないのだろう。
次を読むのがとても楽しみです。カエサル編大変に面白い!!!
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- 感想投稿日 : 2022年7月6日
- 読了日 : 2022年7月6日
- 本棚登録日 : 2022年7月6日
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