小市民シリーズ第一弾。
いろいろと「やり過ぎな」性格をやり直すために、同じ考えを持つ小佐内とともに小市民を目指そうとする。しかし、身の回りの謎に直面した時には過去の自分が出てきてしまい、後悔するという流れが基本的な話の流れになっている。
小鳩は波風を立てずに、穏やかな高校生活を送ろうとするという所や本当は自分の能力を使いたくないという所は同作者の『氷菓』シリーズの折木奉太郎と似ているが、ヒロインの小佐内は千反田えるとは違い、危険な考えを持ち徹底的にたたきのめさないと気が済まないという真逆な性格をしており、読んだときはとてもびっくりしました。
この本の構成は、短編集として成り立っているが、全体として伏線をはり最後の「狐狼の心」で自分の機嫌を損ねた人物の粗を探しそれを使って叩きのめしていくという所はとても強かな人物だと思いました。この2人の対比として堂島健吾の中学の時から何も性格が変わらないキャラクターがいることでより2人の人間性が際立っていて読んでいてとても面白かったです。
次の夏・秋と続いていくので順々に読んでいきたいです。彼らが小市民になれるのか、とても楽しみです。
この作品をアニメ化した際の声優陣を自分なりのキャスティングしてみたので読む際に参考にしてください(敬称略)。
小鳩常悟朗:福山潤
小佐内ゆき:黒沢ともよ
堂島健吾:日野聡
堂島知里:ファイルーズあい
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
ミステリー小説
- 感想投稿日 : 2022年9月19日
- 読了日 : 2022年9月19日
- 本棚登録日 : 2020年8月25日
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