文庫版 陰摩羅鬼の瑕 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (2006年9月16日発売)
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本棚登録 : 3982
感想 : 297
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 伯爵の目から見た関口君がとても素敵な人に感じられたのが印象的というか、好きだとか好感だとかいう言葉をまあ偶には使うけどそれほど頻出させないでここまで「好意的な解釈」を表現、実践出来るのかと感心した。読んでてこちらが照れてしまう。書斎の対話がとても好き。

 面白くない事態になって、あいつらがちゃんと依頼すればちゃんと出来たんだって拗ねる榎さんが、見ていてとても可哀想に感じた。目も見えないし、分かることは多いけど何をしたらいいのか分からないし、振る舞いはいつも通りでも大変だったんだろうなあと思う。

 関口君がずっと言葉に出来なかったことを、みんなの前で言葉にさせてあげた京極堂の優しいとこ好き。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ:  ∟講談社
感想投稿日 : 2016年2月21日
読了日 : 2016年2月21日
本棚登録日 : 2016年2月21日

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