インシテミル (文春文庫 よ 29-1)

著者 :
  • 文藝春秋 (2010年6月10日発売)
3.52
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  • (2008)
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本棚登録 : 14924
感想 : 1668
3

高給なモニターのアルバイトとして集められた12人が、クローズドサークルな地下施設に閉じ込められ、殺人ゲームを繰り広げる本格ミステリー。なんつーか、カイジと本格ミステリーを足して2で割ったようなお話。

序盤は背景設定や人物紹介が多く、感情移入がしづらく、のめりこむまでに時間がかかりました。ただ中盤以降は話がどんどん展開して一気に読み進められます。

米澤穂信らしく日本語が美しく、文章に気品があります。本格マニア感も丸出しで、愛が感じられます。
トリックは綿密に組み立てられており、本格好きにはおすすめ。ただついていくのがかなり大変なのでそれなりに覚悟が必要。オチはいやらしさ満点。

使い古された感があるデスゲームフォーマットなお話ですが、しっかり組み立てられたストーリーなので、この手のお話が好きな人は楽しめる一作です。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 本格ミステリー
感想投稿日 : 2021年11月25日
読了日 : 2021年11月25日
本棚登録日 : 2021年11月25日

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