「飛躍した哲学的思索を小説として書くには、論文的小説にならざるを得ず、論文はまた小説的にならざるを得ない」という、思弁小説。片っ端からハヤカワ青背を読んでいた中学の頃で、でもうっかり引っかかっちゃったのは、おかしなジョン、と呼ばれる新人類の少年の、その思考や数奇な人生ではなくて、一瞬だけでてくる、その幼馴染みの少女、ジュディのほう。カツオドリがカツオドリであるように、まったく完全にジュディ、とジョンに感嘆される彼女の存在で、そのとなりにある、「奇妙にうっとりしてくる悪いスタイル」、のほうには、なかなか目がいかない年頃なのでした。
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カテゴリ:
alltimebest SF
- 感想投稿日 : 2011年4月15日
- 本棚登録日 : 2008年4月11日
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