オッド・ジョン (ハヤカワ文庫 SF 221)

  • 早川書房 (1977年1月1日発売)
3.38
  • (1)
  • (4)
  • (11)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 53
感想 : 4
4

「飛躍した哲学的思索を小説として書くには、論文的小説にならざるを得ず、論文はまた小説的にならざるを得ない」という、思弁小説。片っ端からハヤカワ青背を読んでいた中学の頃で、でもうっかり引っかかっちゃったのは、おかしなジョン、と呼ばれる新人類の少年の、その思考や数奇な人生ではなくて、一瞬だけでてくる、その幼馴染みの少女、ジュディのほう。カツオドリがカツオドリであるように、まったく完全にジュディ、とジョンに感嘆される彼女の存在で、そのとなりにある、「奇妙にうっとりしてくる悪いスタイル」、のほうには、なかなか目がいかない年頃なのでした。

読書状況:未設定 公開設定:公開
カテゴリ: alltimebest SF
感想投稿日 : 2011年4月15日
本棚登録日 : 2008年4月11日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする