雨・赤毛: モーム短篇集(I) (新潮文庫)

  • 新潮社 (1959年9月29日発売)
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本棚登録 : 863
感想 : 87
4

★★★2021年3月★★★


2020年~2021年にかけて2回読んだ。
『雨』は短編史上輝く名作と言われている。
僕がまず思ったのは、神父のデビットソン
「こういう人いるね」というもの。自分が絶対的な正義だと信じ込み一切の妥協をしない人。しかもそれで決定権を持っていると厄介だ。
太平洋の島に足止めされた一行。
降りしきるというか、洪水のように流れるような雨。
劇的なこの効果。雨の意味するものは何か。


最後のシーンはだいぶ肝心な部分は読者の想像次第だが、
神父が過ちを犯したのは間違いないだろう。
真面目一筋で頑固な人間は案外もろいものだ。
僕はこの小説を読んで、そんなことを考えた。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 海外文学
感想投稿日 : 2021年3月11日
読了日 : 2020年10月6日
本棚登録日 : 2021年3月11日

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