罪と罰〈上〉 (新潮文庫)

  • 新潮社 (1987年6月9日発売)
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第一章
貧困に苦しむ主人公は、廃頽的な生活の中、強欲な金利貸しの老婆殺害しその資産を社会に有効な活用をしようと計画、実行する。予定外にその妹も殺害してしまう。感情は昂るが、冷静な大罪をおかす。
第二章
犯した罪の発覚への恐れから、精神的に不安定となり、体調を崩し、犯行を仄めかすような行動もとる。酔漢の知人の事故に遭遇し、その哀れな娘と知り合う。
第三章
元々の性格でもあるが、精神的不安定さも加わり、心配してくれる、母や妹、友人らをも受け入れない。自身の能力に偏愛している。
そして、予審判事と彼の発表された論文「非凡人は、人類の救いになるなら法律を踏み越える権利を持つ」という思想から、スリリングな口論となる。

市井の貧しさ、アルコールへの依存度の高さ、社会主義制度への不満とか?上巻は、社会全般に反抗的な主人公の、現実と理想の落差というような感じでしょうか。


登場人物の会話が多くて、多くて。
この作品は、著者がお金が無くて、長編多作が必要で、口頭筆記させたとか。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 新潮文庫
感想投稿日 : 2022年3月15日
読了日 : 2022年3月15日
本棚登録日 : 2022年3月15日

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コメント 5件

moboyokohamaさんのコメント
2022/03/16

いつかこの本を読む日が来るのだろーか?
私の手におえるのだろうか。
しかし読まずに死んでもいいものなのだろうか。

おびのりさんのコメント
2022/03/16

お疲れ様です。
そうですよね、全く初読でしたよ。
なかなか手が出ないですよね。
訳が上手いのか、文章としては、読めます。
面白いかどうかというところは、うーん。
第三章ラストの、心理戦の攻防みたいなところはよみどころなんでしょうか?
読まずに死ねませんから!

松子さんのコメント
2022/03/16

おびさーん!おつかれさまでっす(^^)
ラスボス2つのうちの1つですね。
おびさんの感想、ゴールまであと少し!とワクワクしながら読みました。
『読まずには死ねませんから!』との言葉がとっても格好良かったです!

おびのりさんのコメント
2022/03/16

お疲れ様です。
ちょっと前に、『読者は荒野だ』みたいな本があって、そうなのか?って思ったけども。
読んでも読んでも開拓終わらないからねえ、荒野だわ。
100冊沼も、もう少し。

松子さんのコメント
2022/03/16

荒野…、おびさん、ガンマンでしたか!笑
新潮文庫100冊沼、おそるべしです
でも、いつかはまってみたい!(^^)

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