麦の滴-おれは一万石(4) (双葉文庫)

著者 :
  • 双葉社 (2018年4月11日発売)
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本棚登録 : 106
感想 : 10

本家から降ってわいたような、菩提寺改築。分家の世子、正紀と正広が普請に関わるように命じられ、しかもそれにかかる各々250両を2ヶ月で集めろ、と。それは、もともと彼らが世子となった事を快く思ってない、正広の実父と本家の勢力が、彼らに無理難題をふっかけ潰そうという策略であった。主人公正紀は、商人と渡り合い、また街で助けた事のある商人に助力を求め、大麦、銭の相場に、足りない分の金策を賭ける事に。最後は老中の懐刀に陳情する商人たちについていき、理でもって銭価改定を具申し、自ら買った銭の相場を有利に進めるためのロビー活動も。これ先物ですよね。なかなかに先進的な商業の一旦に小藩の世子が目を開く、というシーン。そしてシリーズ初、次巻に続きます。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 本・雑誌
感想投稿日 : 2018年5月11日
読了日 : 2018年6月24日
本棚登録日 : 2018年5月11日

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