Xの悲劇 (ハヤカワ・ミステリ文庫 ク 3-41)

  • 早川書房 (1988年5月1日発売)
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本棚登録 : 313
感想 : 39
4

天下のエラリー・クイーンに対して私ごときがこんなことを言うのは恐れ多いが敢えて言ってみる。
『Yの悲劇』とこれと読んだが、どうもこのシリーズは探偵を好きになれない。探偵とは警察に邪魔者扱いされ馬鹿にされているべきで、それが最後に鮮やかに解決してみせて居丈高だった警察を平伏させるのがいいのだ。最初の最初から警察が探偵宅まで御機嫌伺いに来て積極的に情報提供するなんて台無しだ。
あと元俳優で聴力なしって設定、無駄に小説内の人物の尊敬を集めるばかりでストーリーやトリックに全く関与していない。警視に変装する必要なんてどこにあったのか。
推理小説としては素晴らしかっただけに実に惜しい。主人公が平凡な探偵ならもっとずっと楽しめたのに。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ミステリ
感想投稿日 : 2014年11月19日
読了日 : 2014年11月19日
本棚登録日 : 2014年10月17日

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