貘の耳たぶ

著者 :
  • 幻冬舎 (2017年4月20日発売)
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本棚登録 : 617
感想 : 101
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芦沢央9冊目。今回もイヤな汗を出しながら一気に読み終えた。主人公の石田繭、不安が強く子どもを産めるのか、育てていけるのか自信がない。繭と母親との微妙な関係性がさらに自信欠如を助長する。出産後、自分の子どもの出生体重が軽いためママ友の子どもと交換してしまう。子ども交換が4年後に発覚し、2家族を巻き込む問題に。繭の子どもとママ友の子どものやるせない気持ちと、子ども2人の人生を大きく変えてしまった繭の責任はあまりにも大きい。繭の生い立ち、母親との確執から自己を持てない・幼稚な女性を表現し、終始ゾワゾワでした。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 涙腺が緩む
感想投稿日 : 2021年5月31日
読了日 : 2021年5月31日
本棚登録日 : 2021年5月31日

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