彼女の名前は (単行本)

  • 筑摩書房 (2020年9月23日発売)
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“私だってそうだったんだよ。あたしたちの頃はもっとひどかったんだから。そんなことを言う先輩にはなるまいと、心に誓った。でもそれだけでは足りない。言ってはいけないことを言わない人で終わらず、言うべきことを言える人にならなければ。”(p.25)


“娘であることが一体なんの関係があるのかと訊きたかった。でも訊かなかった。思いを晴らすべくとうとうと語り、切々と事情を打ち明け、私の許しを乞うチャンスを母に与えたくなかった。私は娘だ。だから、なんなのか。”(p.54)


“「私は家事してないとでも思ってるの? あんたのすることになんか文句言った? 私がするのが当たり前で、あんたがすると何かすごい思いやりになるわけ?」”(p.67)


“「空気を読まないでいられるのだって権力だよ」”(p.75)


“もともと少ないおこづかいなのに、節約して節約してナプキンを買うたんびに、子宮なんか引っこ抜いてしまいたくなります。”(p.200)

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 2021
感想投稿日 : 2021年5月1日
読了日 : 2021年5月1日
本棚登録日 : 2021年5月1日

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