いま、映画をつくるということ 日本映画の担い手たちとの21の対話

  • フィルムアート社 (2023年3月25日発売)
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感想 : 6
5

これはめちゃくちゃ面白かった。

本著は早稲田大学で開講された『マスターズ・オブ・シネマ』という授業をまとめたもの。
とにかく登壇する話者が豪華で、映画ファンにはたまらない。

脚本家から丸山昇一、奥寺佐渡子。
映画監督からは三宅唱、菊池健雄、青山真治、冨永昌敬、深田晃司、大九明子、周防正行、想田和弘、富田克也、相澤虎之助、是枝裕和、大友啓史、西谷弘、岸善幸、諏訪敦彦、黒沢清、中島貞夫、大林宣彦。
他にプロデューサーから関弘美、撮影監督から芹澤明子。

映画業界の第一線で戦っている映画人たちがこれだけ登壇するということに驚く、そしてこの授業を受けたかった。
当然、話も面白い。
それぞれのキャリアや現場の裏話、映画哲学などさまざまな話を語ってくれるが、どの人の話も面白い。

なるべくなら映画を観てから読んだほうがいいのだが、観てなくてもこれは観たいぞ、と興味が惹かれた。
話者の並びもとても良かった。特に最後の章を飾るのが、2023年に亡くなった中島貞夫監督と、2020年に亡くなった大林宣彦監督という大巨匠。この二人の話は本書の中でも滅法面白かったし、映画への愛に溢れていて読みながらも目頭が熱くなってしまった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 映画
感想投稿日 : 2023年12月8日
読了日 : 2023年12月8日
本棚登録日 : 2023年12月8日

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