乙女の港 (実業之日本社文庫 - 少女の友コレクション)

著者 :
  • 実業之日本社 (2011年10月5日発売)
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感想 : 56
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イギリス留学時、ロンドン三越内の日本語の本屋さんで立ち読みしてから、ずっと読みたかった本(ロンドンで買うと2.5倍以上の値段なんだもん…)
中畑淳一のロマンあふれ少女挿絵、当時大流行した少女小説を、現代読めるとあれば、興味津々!
でもぶっとんだのが、作者川端康成!?!?!?

ノーベル文学賞を受賞した大家が、十代の女の子向けに少女の気持ちなんて描けるの…?と思ったが、いい意味で期待を裏切られました。
女子高のスクールカーストっぽいのや、可愛らしさや妬みや自慢、微妙な思春期の友人関係までばっちり。

それにしても、疑似恋愛のように、上級生と下級生の女の子が「Sの関係」(SはSisterの略)を結び、下級生は上級生を「お姉さま」と呼び、まるで付き合っているように1人としかそんな関係を結べないという、現代からはちょっと想像しがたい少女間の関係。
でもそれも、独占欲を満たした友情の範囲にとどまるんですけどね。

良家の子女(夏休みに別荘に行っちゃう)の、ふわふわしつつでも自分の人生にしっかり意思も持っている、少女たちのお話です。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2012年7月14日
読了日 : 2012年7月18日
本棚登録日 : 2012年7月14日

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