今は亡き碩学の対談。儒教の受容についてのやり取りが熱い。キーンさんの分析に説得力がありますが、司馬さんの日本人は根っこに原始的神道があるという指摘にも共感します。キーンさんは、近松門左衛門の作品には外国人に理解できない特殊な道徳感があり普遍化できない、また、人物造形が似ていて差異を認め難いといいます。ここは司馬さんに何か言って欲しいところでした。論点のすれ違いも多く、もとより結論の出る話ではありませんが、気づきは多いし故人を偲びながら読み終えました。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
未設定
- 感想投稿日 : 2023年4月13日
- 読了日 : 2023年4月13日
- 本棚登録日 : 2023年4月13日
みんなの感想をみる