物語が五本軸くらいあり、それが皆で同時進行していくのだが、そこは奥田英朗の小説なので、大変に分かりやすくこんがらがることなくストーリーは進んでいく。登場人物も多いは多いが、それほど煩雑ではない。お話が進んでいくと、微妙にキャラクターたちが絡んでいくが、本筋にかかわるほどは影響してこない非常に上手な距離を保つ。
そしてクライマックスへ。
物語のキャラクターたちは普通の人間なのか、ちょっと何かがずれただけなのか、初めからもう普通ではないのか、いろいろだが決して他人ごとではない怖さが今の日本だ。11年前に発行されている書籍だが、この当時生活保護者は「エアコン」を所持できなかったのね。2020年の日本の夏はもうエアコンを使いましょうと政府が推奨しているほどの暑さ。
題名の「無理」とお話の関連性はよく分からないなぁ。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2020年10月26日
- 読了日 : 2020年10月26日
- 本棚登録日 : 2020年10月26日
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