憲法九条は私たちの安全保障です。 (岩波ブックレット)

  • 岩波書店 (2015年1月9日発売)
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「九条の会」オフィシャルサイト
http://www.9-jo.jp/

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集団的自衛権とは何か? 安倍政権の目論みはどこにあるのか? 「日本をふたたび強い国にする」,その帰結はどのようなものを想定しているのか? 70年前にも市民が犠牲となった.そして現在も,平和を望む市民の精神が蹂躙されている.声を上げるときだ! 私たち市民の力,世論の力こそが,立憲主義への暴挙拡大を阻むのです.

■編集部からのメッセージ
 2004年6月,小泉政権下,戦場であるイラクに自衛隊が派遣されるなか,9人の呼びかけ人(井上ひさし,梅原猛,大江健三郎,奥平康弘,小田実,加藤周一,澤地久枝,鶴見俊輔,三木睦子)により発足した「九条の会」.10年後の2014年7月,第二次安倍政権により,歴代内閣が憲法違反としてきた集団的自衛権行使について,解釈の変更だけで閣議決定が断行されました.
 立憲主義そのものが破壊されようとしているなか,またアジア各国の日本への信頼が揺らぐなか,「九条の会」は発足10周年講演会を開催しました.本書はその講演を収録するものです.
 憲法はどのようにして生まれたのか? 戦後日本と憲法の関わりはどのようなものなのか? 世界から日本はどのように思われているのか? 憲法は何を守ってきたのか? 集団的自衛権とは何か? 日本はどのような国としてあるべきなのか?
 折しも,日本に続いて韓国でも,「東アジアと世界の平和の砦」の役割を果たしてきたとして,日本の憲法9条をノーベル平和賞候補に推薦する運動が報じられています.本書でも,金泳鎬さん(韓国慶北大学名誉教授)がアジアの連帯を呼びかけ,9条をはじめとする日本の憲法が,アジアにおいて,世界においてどのようなメッセージを示してきたのか,その意義をあらためてアピールされています.
 12月14日におこなわれた衆議院選挙では,一強他弱の政治構造は変わらず,自民・公明両党で改憲発議に必要な総議員の3分の2以上を占める結果となりました.しかし,本書で阪田雅裕さん(元内閣法制局長官)が述べられているとおり,国民の声こそがもっとも力を持っているのです.決めるのは,市民,私たちです.
 70年前の日本の市民が何を希望したのか,何を選択したのか.同じ過ちを繰り返さないために,そのときの市民の選択の意志に立ち返る必要があるのではないでしょうか.
https://www.iwanami.co.jp/book/b254455.html

読書状況:読みたい 公開設定:公開
カテゴリ: 憲法9条、96条
感想投稿日 : 2019年6月28日
本棚登録日 : 2019年6月28日

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