東アジアの危機 「本と新聞の大学」講義録 1 (集英社新書)

制作 : 一色清  姜尚中 
  • 集英社 (2014年7月17日発売)
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感想 : 4

国際政治学者は現実を冷静に分析して議論を行うのが仕事。その点からみると各国の力関係が国際政治を左右していることは否定できない。軍事力とその脅しによって相手の行動を阻むことがないとはいえない。軍事力によって平和が実現することは実際にあるが問題はその先。抑止力が働かず、戦争がおこる可能性もある。
核に頼ることで、短期的に国際的安全が実現することがある。
今、核兵器が大きな意味を持っているのは軍事大国ではなくて、通常兵器で国防を達成できず、また大国との同盟をあてにできな国。
外務官僚は外交戦略を考えていない。日本の外交戦略を誰が考えて決めているのかわからない。外務省の仕事は基本的に案件処理。本来は現場からkじゃ超に上がったあたりkじゃら外交政策の構想を立てるということをしなければならないのだが、ずっと苦情処理のようなことばかりをやってきて、そのためのトレーニングを積んでいない。個々の案件に取り組む前に外交における基本方針について議論があるべきなのだが、そうした議論がないまま首相や閣僚が外務官僚が定めた具体的な会議の政策方針に縛られているというのが現実。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 国際関係
感想投稿日 : 2016年4月24日
読了日 : 2016年4月24日
本棚登録日 : 2016年4月24日

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