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怪談・奇談 (講談社学術文庫)
- 小泉八雲
- 講談社 / 1990年6月5日発売
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日本の昔の説話を再話した物語が収録されており、
さらにこの本では、原拠となった話との相違の解説、
三十篇の原拠と推定される原話本文が掲載されている。
小林正樹監督の映画『怪談』は、
この原作にぴったり沿っているのがわかった。
どれも物語として大変面白かった。
「策略」という話は機転が利いていて心に残った。
具体的な歴史上の人物が登場する話もある。
「青柳の話」では、細川政元が、「菊花の約」では尼子経久が、
「果心居士の話」では織田信長や明智光秀が登場する。
「伊藤則資の話」では、過去の人物としてであるが、平重衡に言及がある。
「菊花の約」はなんとなく衆道を感じさせる。
「薄明の認識」では、怪異と思えた床のきしみを、
気温の変化によるものだと考えた小泉八雲さんに共感する。
2013年6月24日
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反逆(下) (講談社文庫)
- 遠藤周作
- 講談社 / 1991年11月5日発売
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信長は圧倒的な力で君臨している人物であり、その人物によって
葛藤や恐怖や懊悩を与えられている人々が描かれます。
その「人々」にあたるのは、荒木村重、高山右近、明智光秀、竹井藤蔵、
村重の妻”だし”、光秀の娘”さと”、などで、
彼らを主人公格に描いていきます。
しかし、この、信長と上記の人々の対立の構造は、
単純に”信長が圧倒時だから”、”信長が特殊だから”、
という理由で生まれ得ている構造ではないと思います。
誰しも、親だったり、上司だったり、あるいは親友だったり、
思い通りにならない人間関係の中で、
彼らと似たような思いを抱くことがあると思います。
歴史を題材に描かれていますが、ここに描かれる人物の心情は、
いつの時代も同じものではないかと思います。
中川清秀、明智秀満、松永久秀、柴田勝家など…脇役たちも、
主人公格の人物と関わりを持ちながら、描かれます。
脇役を含め、ここに登場する全ての人物の心情は、
誰しも、他人とかかわることで、どうしても生じる心のありようだと思います。
このような内容だとは思わずに読み始めましたが、相当に面白い小説でした。
そのかわり読み切るのに大変時間がかかりました。
私の中では、今まで読んだ本の中で最上位にくる、心に残る作品になりました。
読む自分の年齢や立場によって、共感できる人物が変わってきそうです。
この小説は大事にしたいと思います。
2012年6月17日
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反逆(上) (講談社文庫)
- 遠藤周作
- 講談社 / 1991年11月5日発売
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『反逆』上巻は、荒木村重が織田家の傘下となるところから、
有岡城の籠城~脱出前までが描かれます。
荒木村重が主軸に描かれながら、
タイトルの『反逆』の通り、松永久秀の信長への謀反、
高山右近・中川清秀の、村重からの離反や、
光秀や秀吉の心底にある信長への反逆の心などが、
丁寧に、互いに影響を与えつつ、関係が描かれていて、
とても読み応えがあります。
合戦の様子や、華々しい活躍を描くのではなく、
人物の内面にスポットが当たっています。
特に高山右近の懊悩の様子は、
力を入れて描かれているように感じました。
下巻を読むのが楽しみです。
2012年6月2日
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国盗り物語(四) (新潮文庫)
- 司馬遼太郎
- 新潮社 / 1971年12月22日発売
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国盗り物語(三) (新潮文庫)
- 司馬遼太郎
- 新潮社 / 1971年12月22日発売
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国盗り物語(二) (新潮文庫)
- 司馬遼太郎
- 新潮社 / 1971年12月2日発売
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国盗り物語(一) (新潮文庫)
- 司馬遼太郎
- 新潮社 / 1971年12月2日発売
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