サラ・ウォーターズ最新刊。前作『エアーズ家の没落』が出たのが2010年(しかも品切れになっている……何たることか!)なので、随分と間が開いてしまった。正直、次の邦訳は出ないのではと不安だったので、まずは新作が刊行されてほっとした。
本作は第一次大戦直後の英国を舞台にした作品。東京創元社の公式サイトでは『ミステリ』に分類されているが、上巻では主人公と下宿人の妻とのラブロマンスがきめ細かく描写されている。時代的にも社会的にも、また、片方が既婚者という立場的にも隠すしかない立場で、秘められた恋心が一気に燃え上がり、逢瀬を重ねる様子は読んでいてちょっと恥ずかしくなるほどw
下巻巻末の解説を先に読んだところ、上巻とはがらりと雰囲気が変わるそうなので、続きが楽しみだ。因みに、上巻のラストの台詞は、展開としてはかなりベタながら、下巻への『引き』としては完璧。
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- 感想投稿日 : 2016年2月4日
- 読了日 : 2016年2月4日
- 本棚登録日 : 2016年1月27日
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