久しぶりに宮部みゆきさんの本を読んでみるか、と図書館で借りました。
最近の作品ではありませんけれども。
若い人がさまざまな理由から過去に戻ってしまう構図の話は他にも何作か読んだことがあり、目新しくないなあと思いましたがこの作品が書かれた頃は斬新だったのかもしれません。
ただ平田さん達一族の存在がご都合主義的な使われ方をされている気がして何ともいまいち納得がいきませんでした。そう言う呪いのような能力を持った人たちの悲哀を書きたかったのか、2.26事件の歴史的事実をベースにした小説なのか、それとも若い主役の開眼と成長を書きたかったのかはたまたミステリーを書きたかったのか。欲張りすぎてちょっと長いなあ…と正直思いました。
そして多分主役の予備校生があまり好きなタイプではなかった事と大正時代の人たちってこんな砕けた物の言い方をしたのかどうか?とその辺りも腑に落ちなかったのであまりその世界観にハマることが出来ずにおりました。どうせならSF要素をなくして書いた方が面白そうだな、とも思いましたが現代人にそれこそあの時代の人になりきって文章をかくのは難しいのでしょうね。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2012年2月14日
- 読了日 : 2012年2月14日
- 本棚登録日 : 2012年2月14日
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