羅生門/鼻/芋粥/偸盗 (岩波文庫)

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  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (180ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003107010

感想・レビュー・書評

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  • 羅生門:懐かしかった~悪に対してコロコロ変わるこのかんじ。私だってもし自分が生き延びるためなら何だってしてやる。そういうことではないかw

     

    鼻・芋粥:結局どうなろうが満足はいかないってことだよね。夢は夢のまま、そのほうがいいの(reunionより)ってことだよね~。憧れてそこに辿り着くために生きてるんだなあ。 人って満足ほどつまらんことはないし、憧れてたことの現実を知ってしまうことほど残念なことはないなと思いました。

     

    偸盗:両方「ぬすむ」の意。ぬすびと。どろぼう。だってさ。あーここにもあばただらけの男を出して、また自分のコンプレックスを描いてますよね。ここまで言えるって実はコンプレックスでもないんじゃん・最後まで読む気起きなかった。芥川は田鎖先生の説明を受けつつだと理解できるんだけどなあ

  • 羅生門の人間の身勝手さ、鼻のユニークさ、芋粥の途中描写の美しさ、及び偸盗のドキドキハラハラ感。バラエティ豊かな名短編集。

  • ドラマでミステリー作家が犯人のような物語をやってました。そして地獄変を読みたくなりました。が、間違えてこの本を借りてしまいました。
    羅生門は教科書で読んだので、今回は読みませんでした。
    鼻は不幸な人から不幸が取り除かれると、その人にまた不幸が訪れることを望む、と言うようなことが書いてあって共感しました。
    芋粥は私だったら素直に食べちゃうと思いました。でも、緊張だろうとも思いました。ちょっと主人公とは違うようです。
    最後の話は、アクション的な意味で、太郎と次郎が強いと思いました。人間関係が分からなくもなりましたが、一番面白かったです。あとがきによると作者は気にいっていないようですが、どこが気にいっていないんでしょうか。
    全体的に、平安用語が多くて読みづらかったです。

  • 芋粥と偸盗は初読み。芋粥は、気持ちが分かるような気がして、気の毒な気持ちになった。人の欲というものは案外、儚くて頼りないものだ。満たされないくらいが幸せなのだろう。偸盗は、今まで読んだ芥川の作品の中でも長い方だったが、話の流れに従って、登場人物の心の移り変わる様が感じられ良かった。憎しみと愛の壮絶なせめぎ合いを超えた兄弟愛に感動した。周りは変わっても阿濃の次郎と子への思いは変わらない。そんな阿濃がとてもいじらしい。

  • 少しのきっかけ、その時の感情により、どちらにも転んでしまう人間の情が書かれた本でした。
    個人的には偸盗が好きでした。

  • 羅生門と鼻は内容知ってるから飛ばした。
    私にはまだ早い本だったが、大体の流れは読めた。
    偸盗は初めはただの生臭い話だと思っていたが、読み進めていくうちに面白くなってきた。
    一人一人のキャラが濃くて、誰も良い人でないし誰が裏切るかは分からない仲間同士の話。
    うまく表現できないが、一人一人思うことが違い、こんなにも仲良くなれないものかと少しもどかしいが、解決したわけでもないのに最後はスッキリした。羅生門の時代背景と同じだなぁと思った。
    芋粥は、己の欲だけで動くと良い意味でも悪い意味でも思いもよらないことが起きていて、気をつけたいと思った。芋粥が食べたくなった。

    芋粥の伝えたいこと・意味が分からなかったので、漫画の方を読んでみた。
    解釈の仕方は何通りもあると思うので、どれが正しいとかはないと思うが、とてもすっきり読み終われた。
    芋粥を食べたいと思っていたのは確かだったが、その理想を想像する時間が大好きだった・大切な時間だと分かった五位はその時間を無くしたくなくて、食べたくないと思ったのだと解釈できた。

  • 王朝物語を題材にした小説を集めたものです。王朝短編は最高です。

  • なぜか読み返したくなる 鼻

  • 平安京、陰鬱雨天の羅生門下、雨宿りする男がひとり。荒廃都城・羅生門が楼閣に巣食う骸の髪抜く婆見た男は…邪心と良心の葛藤を活写した日本近代文学の金字塔!

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    TEA-OPACはこちら→
    https://opac.tenri-u.ac.jp/opac/opac_details/?bibid=BB00245204

  • 王朝末期荒廃した都を舞台に人間の醜い部分を描いた短編集。子供の頃に読んだ時よりはもっと本質的に理解できるのではないかと思ったが、子供の頃と感想に大きな差はない。

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著者プロフィール

1892年(明治25)3月1日東京生れ。日本の小説家。東京帝大大学中から創作を始める。作品の多くは短編小説である。『芋粥』『藪の中』『地獄変』など古典から題材を取ったものが多い。また、『蜘蛛の糸』『杜子春』など児童向け作品も書いている。1927年(昭和2)7月24日没。

「2021年 『芥川龍之介大活字本シリーズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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