- Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
- / ISBN・EAN: 9784003368916
感想・レビュー・書評
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独我論の付近が難しい。
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浅く理解した。以下は私の勝手な解釈。
(ウィトゲンシュタイン氏はこんなことが言いたかったんじゃないか?的な)
哲学における命題は、だいたいにおいて、答えが出ないような構造になっているので、考えるだけ無駄(設計が悪い)。4.003
そして、この本では、良くない設計の命題がなぜ良くないかを主に解説している。
だから、私のこの本のそうした部分も含めて、(意義のない)哲学的命題について考えることから脱してほしい。6.54
哲学そのものを否定する訳ではない。哲学には思考を明晰化する働きがある。(きちんとした構造を持つ命題と向き合うなら)4.112
だから、どんな命題が(哲学的に)有意義かを確かめる基準として、私のこの本を使ってほしい。 -
ぼくらの頭脳の鍛え方
書斎の本棚から百冊(立花隆選)58
哲学
誰でもこれくらいは手に取るべき。
書斎の本棚から百冊(佐藤優選)7
宗教・哲学についての知識で、人間の本質を探究する
藤原正彦氏が『国家の品格』(新潮新書)で取り扱ったのと同じテーマを、論題方式で示している。 -
言語の限界を明らかにすることで思考の限界を指し示し、命題に対する操作によって語られうることは全て明晰に語られうるのだと証明した上で「語りえないことには沈黙しなければならない」と断言する、20代のウィトゲンシュタインが残した生前唯一の哲学書。大半が難解な論理による分析方法に関する考察で占められているのだが結論直前では一転、倫理や幸福、死生観について触れられている。沈黙すべきなのは決して不要だからなのではなく、本当に大切だからうかつに語るものではないと言おうとしていたのではないか―そう考えるのは飛躍だろうか。
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卒論その1、ウィトゲンシュタイン前期の代表作。
言語によって構成される哲学から世界の限界を見出そうという試みは非常に攻撃的かつ高圧的。しかしその展開から垣間みられるのは、全ての雑念から解き放たれたいと願う妥協を知らない純粋な人間が、悩みながら生きる姿でした。 -
学が少ない自分にとってはあまりに難解な本で、読むことは至難と鳴っております。
哲学書というのは、内容を理解して著者の言い分を分かってやってこそ読んだという領域に到達できるものだと思っています。
そう考えると哲学書なんて一生読んだという領域に辿り着けないものだと思いますが、それで良いと思います。
むしろ、その領域に達することなどナンセンスだと思うのですよ。
今後も積読していきたいと思います。 -
5・63とか、痺れる。
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ウィトゲンシュタインが生前刊行した唯一の著作。4.002、4.003(かの7の次に有名な箇所。哲学的命題や問いのほとんどは誤っているのではなくナンセンスなのである)、4.27、5.143、5.61、5.62、6.45(スピノザを念頭に置いた記述)に印がつけてあったが、さすがにもうほとんど内容を忘れてしまっている。ちくまの『青色本』に手をつける前に再読せねば。
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1921年に出版された哲学書なんだけど、IT技術者が読むと、まるでプログラミングついて語られているかのように錯覚してしまう不思議な本。
たとえば「世界が私の世界であることは、この言語(私が理解する唯一の言語)の限界が、私の世界の限界を意味することに示されている。」とか。
論理的考察の果てにたどり着く真理が実に美しい。