数学入門 上 (岩波新書 青版 363)

著者 :
  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004160045

感想・レビュー・書評

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  • 不朽の名著ですが、入門だと思って、気軽に手に取ると、痛い目に遭います。

    「数学は忍耐の学問」
    「分かったら、前に進むのが鉄則」
    大学で数理工学科だった私が数学に関しての二つの悟りを、今回、再確認した次第です。

    0でない数で、2乗するとゼロになるようなかけ算を*で考える、という部分だけ引っ掛かった(P103)。これ大学でやったかな?ある意味、複素数やlog,三角関数より理解が難しいよ。

  • [ 内容 ]
    数学は試験のためにだけ必要なもの、卒業と同時にさっぱり忘れてしまうものではなかったか。
    しかし今日数学はあらゆる分野に活用されている。
    現代社会に活動するすべての日本人に必要な数学の知識を、日常生活の論理に定着させて分りやすく説き、会社経営や商品販売は勿論、家庭生活にも豊富な知恵とアイディアを提供する。

    [ 目次 ]
    1 数の幼年期
    2 分離量と連続量
    3 数の反意語
    4 代数-ずるい算数
    5 図形の科学
    6 円の世界
    7 複素数-最後の楽章


    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

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    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 中学まで、算数・数学の点数に関しては神だったにも関わらず、高校時代は全く勉強しなくなってしまった。。この本はその一度離れた”数学”をもう一度興味を持って勉強し直す機会を与えてくれた本。数学を含め勉強全般を嫌う用になったのは、受験主義に反発したのが原因っだった。。この本は純粋に数学を楽しんで好きになってもらいたいという意思が伝わってくる。これこそが真の教科書だぁ!と思わせてくれる良書だ。
    ただ、残念なのはフォーマットが新書である事と文章に古さを感じてしまう事。。数学の理解には図がかかせないが、紙面が小いために理解までのフローを書いた図(意味解んないかな、おいらの語彙じゃそんな説明で限界、解ってくれ)が少ない。。本当の本当に数学の苦手な人はどう感じるかが気になる。(ここ重要)
    ともあれ、新書であるおかげで安いのでこの上巻だけでも試してほしい。例え数学嫌いであっても。

  • 古い本というのもあり、なかなか進むのが遅かったが、後半はスムーズに読めた。しかしながら、やはり数式を言葉で理解するというのは大変なことだと思った。複素数平面に関しては役に立ったが、上巻に関しては高校数学の範囲で習ったような感じでした。

  • 数学の歴史が分かる本。偉大な先人たちによって積み重ねられてきた知の塔はやっぱり強固なものだ

  • 50年以上も版を重ねているだけのことはあると思う。とても面白かった。

    だから、実数の世界は四則計算の逆である「代数方程式を解く」演算に対して閉じていないことがわかる。したがって代数方程式が自由にとけるようになるには、実数というワクを破って新しい数を導き入れねばならぬ。そのような新しい数が虚数である。(引用:P221)

    数Ⅱで複素数は習いますが、複素平面という言葉は出てきません。代数方程式を計算する以上、虚数を認めないといけない。高校では2次方程式までしか扱わないから虚数がなくてもさほど差支えはないけれど、複素数について高校でもう少し教わってもいいんじゃないかと思いました。

  • まず説明がうまい。言い回しがいいとか単に分かりやすいとかではなくて、理が通ってる。
    最後の、四則演算と方程式との違いを書いたくだりは率直に凄い。ただ単に僕自身のこれまでの理解が甘かったのかもしれないが、二者の扱う世界の違いを明確に表してる。
    付け加えて、筆者の博識にも驚くこと間違いなし。
    ただ、以上のことは浅学非才が抱いた感想だということに注意されたい。

  • これは名著。数学の流れがわかりやすい。小、中、高校生にも読んでほしい。学校の無味乾燥な数学とは異なるものがあります。学校の数学は試験で落とすように出来た曲がった虚像、本来の数学は論理的で分かりやすい道具であり難しいものを簡単にするものなのです。

  • 電車内で読むと、紙と鉛筆が使えなくてもどかしい部分が多少あった。数学の思い出し、導入にはよいかと。ちょっとお固い気もするが。必要に応じて再度読み返す。

  • 岩波で、数学、というあたりから、難易度が高そうな雰囲気がただよってくるけれども、実際にはそんなことはありません。

    教科書では取り上げないような斬新な目線で、数学を基礎から分かりやすく解説しています。

    数学が苦手な人にもオススメ。見る目が変わります。
    大人、子供問わず、おすすめです。

    ぜひ、教育現場でこの本を活用してほしいですね。

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著者プロフィール

遠山 啓(とおやま・ひらく):1909-79年。熊本県生まれ。東京大学数学科に入学するも退学、のち東北大学数学科を卒業。海軍教授をへて東京工業大学教授。数学教育への関心から民間教育団体「数学教育協議会」を結成、長く委員長をつとめた。数学教育の理論と方法を開発・提唱し、その水道方式、量の理論などは、教育現場に大きな影響を与えた。著書に『無限と連続』『数学入門(上・下)』(以上、岩波新書)、『代数的構造』『現代数学入門』『代数入門』『微分と積分』(以上、ちくま学芸文庫M&S)『競争原理を超えて』(太郎次郎社)などがある。教科書や雑誌の創刊にも多く関わった。

「2023年 『初等整数論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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