格差社会: 何が問題なのか (岩波新書 新赤版 1033)

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  • Amazon.co.jp ・本 (212ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004310334

感想・レビュー・書評

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  • 統計などを用いて非常に分かりやすい。

  • 2008.12.23買取

  • 格差社会に関する極めて優れた入門書

  • 格差論の基本文献。データ中心に手堅くまとめられている。日本が国際的に見て「非福祉国家」であるとの指摘は新鮮だった。貧困問題の解決には,国の関与が不可欠。本書でも指摘されている最低賃金の是正は実現される気配だが,その内容はまだまだ。職務給の導入はラディカルだが,検討すべき時期に来ているのかもしれない。

  • お国任せじゃぁ何も変わらんよね

  • 読んだ。
    格差って何さ
    なんで平等じゃなくなったの
    実際に日本で格差って拡大してるの
    格差が拡大するとどうなるの

    とかなんとかいう章立てで、章立て自体は凄く頭に入りやすい流れだった。
    なんか論文って感じ。

    中身がね。。。
    まあ、短い本だから仕方ないけど、数値の定義とかしてないし
    数字から読み取れる事に関して時々論点をずらしてるような感じするし
    なんだかなぁ、と思ってしまった。
    基本的に、現象について説明をしているけど、なぜそれがおきたか、
    については言及がなされてなかった気がします。
    なぜの部分を解明してそこに手を打たないと本質的な解決には至らないと思うんですが。
    まぁ、若年層、高齢者、離婚した家族の貧困率が増えているらしいです。

  • 最近、勝ち組負け組みや下流社会なんかも流行っていました。

    この本は以前売れた下流社会よりもデータがしっかりしていて説得力がありました。

    個々のデータのメリット、デメリットを挙げた上での分析をしていました。

    所得再分配が日本は実は世界の中でももっとも最低レベルであることが示されているのに驚いた。

    ジニ係数も格差の指標として注目されているがこれも先進国の中でも最低ランクである。

    ローズズの正義論もとりあげられているが彼の主張した
    「最低クラスの人が一番幸せになるようにする」というのはこの日本でも大切なのではないだろうか。

    安倍総理の再チャレンジ支援もその対策費が減少していることからも形骸化しているような気がしてならない。どのような人の再チャレンジを目指しているのかも良く分からんとです。

  • 「格差」「貧困」の差をはっきり認識しよう。という話が書いてある。1000万円の人と500万円の人の格差は実は問題ではないんだ。500万の人に対して100万という明らかに生活水準が貧困な人が存在することが問題なんだ。
    時の政権は、格差を題材に、「格差が出るのは仕方がない」と摩り替えてしまった。その通り、彼らの言うことは一理あるのだ。格差自体は問題ではないのだ。
    ここでも出たセーフティネットの話。企業と家庭が負担しているのが日本の現状なのだ。これは、全く同感である。
    日本の社会福祉制度の貧困さ、前者二つによって賄われてきたという事実は、昨今の核家族化、少子化、企業の多国籍化と競争激化により、大きく揺らぎつつある家庭・企業の体制により、表面化しつつあるのだ。

  • 格差社会を考えるのに非常に参考になった。

  • 最後まで全部読んだ新書はこれが初めてじゃないかな…。
    「格差社会」は本当に問題になってきているのか?もしそうだとしたら解決策は?―と深く考えさせられる本。
    ただ著者が本当に様々な視点から論じているようには思えなかったので、疑問を抱く点も。
    ひとまず「格差社会」を知りたいなら読むべき。

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著者プロフィール

京都女子大学客員教授,京都大学名誉教授
1943年兵庫県生まれ。
小樽商科大学,大阪大学大学院を経て,ジョンズ・ホプキンス大学大学院博士課程修了(Ph.D.)。京都大学教授,同志社大学教授を歴任。元日本経済学会会長。
専門は経済学,特に労働経済学。フランス,アメリカ,イギリス,ドイツで研究職・教育職に従事するとともに,日本銀行,経済産業省などで客員研究員を経験。
和文,英文,仏文の著書・論文が多数ある。
〔主要近著〕
『日本の構造:50の統計データで読む国のかたち』(講談社,2021年)
『教育格差の経済学:何が子どもの将来を決めるのか』(NHK出版,2020年)
『“フランスかぶれ”ニッポン』(藤原書店,2019年)
『日本の経済学史』(法律文化社,2019年)
『21世紀日本の格差』(岩波書店,2016年)
『フランス産エリートはなぜ凄いのか』(中央公論新社,2015年)

「2021年 『フランス経済学史教養講義』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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