日本の近代とは何であったか――問題史的考察 (岩波新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004316503

感想・レビュー・書評

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  • 幕末から明治の時代、自分はその時代を生きたわけではないので想像することしかできないけど、きっと庶民ですら社会の激変を肌で感じたのだろうと思う。その改革には良いこともあれば悪いこともあった。端的に言えば西欧列強に倣った帝国主義が禍根を残し、現在の外交にも影を落としている。決して遠い昔の話ではなく、今日の我々の生活にも脈々と受け継がれているトピックを知ることができる。

  • 日本の近現代史に疎いので勉強しようと買ったのだが、知りたかったものとは違ったので当てが外れた。

     序章から第二章まではよくわからなかったので読み飛ばした。ただ、教育についてと良妻賢母については記憶にとどめたい。
     後半は面白かった。特に教育勅語はいかに作られたのか、はとても興味深い。井上毅についてもっと知りたい。

  •  副題に「問題史的考察」とあるように、「政党政治」「資本主義」「植民地」「天皇制」という近代日本の根源に関わる4つの問題を歴史的に考察した書。著者は政治史学界のいわば「レジェンド」的存在の大御所だが、分析視角の鍵としてウォルター・バジョットを持ってきたり、日本の近代化の特殊性を相変わらず西欧(というより英米)との偏差によって規定するあたり、レジェンドであるが故の「古臭さ」は否めない。明治前期の非対外募債主義を幕末の「倒幕派」に遡及している点などおかしいところもある。とはいえ、最近はアプリオリに自明の前提として等閑視されている歴史学の根源的問題、すなわち「なぜ日本は非欧米圏で唯一植民地にならず、近代国民国家の形成に『成功』したのか?」という問いを検討する上で様々な示唆を与えてくれる点は評価するべきだろう。

  • 2017年9月1日、図書館から借り出し。なかなかの力作、かつ遺言書。

  • 著者の問題意識と分析は頷けるところ多々あるが、将来展望の部分はりそうしゅぎてき、希望観測的すぎないか。

  • 大正デモクラシー研究の泰斗が、日本の近代の成立過程を概括する。

    とりわけ終章とあとがきは、歴史家の存在理由を後世に書きつける渾身の文章ではないだろうか。

    「歴史は現実であり、現実は歴史であるというのが私の実感です。」と結ぶ。


    再読せねば。

  • 幕末以降の歴史が、なぜそういうように進展していったのか、その時々での岐路を明らかにしようとする、著者なりの通史を描こうとする試みであろうか。政党政治、資本主義、植民地帝国、天皇制という四点の側面をとりあげている。
    なるほど、これだけの内容を書き込もうと思えば、歴史の大家と呼ばれるような人でないと無理だろう。だが、「天皇制」や「植民地」という古い符丁をわざわざ持ち出しているというところで、著者の立脚点にそもそも違和感を抱く。

  • 日本の近代成立の過程を、「政党政治」「資本主義」「植民地帝国」「天皇制」から読み説く。
    天皇制の成立や教育勅語制定に関する当時の為政者の苦労が興味深い。

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著者プロフィール

三谷 太一郎
三谷太一郎:東京大学名誉教授/日本学士院会員

「2016年 『戦後民主主義をどう生きるか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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