- Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022512215
感想・レビュー・書評
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非常に優れた発想の物語。
物語の終わり方はひとそれぞれ。 -
デビュー作「告白」などに見られる特有のドロドロ感がなく、爽やかで希望に満ちた温かみのある読後感で良かった。それも新鮮味があって良い。山女日記も読んでみたい。
ある私小説が旅人たちによるリレー形式で物語の続きを考えていくストーリー。物語の続きはその人の状況と重ね合わせ、結末を考えていくのは、嫌なモヤモヤ感を感じさせず、未来へ向かっていくという感じがして、良かった。
旅で出会った人達の暖かさが伝わってきて、一人旅をしてみたいと思った。
馴染みのある地名が多く出てきて、その景色などを思い浮かべながら読みすすめていったので、感情移入もしやすかったのである。作中で出てくる場所で、行ったことがないところもあるので行く機会があれば行ってみたい。拓真館など。
自転車旅の女子大生の話で、自転車と読書は自分の世界を広げるという共通点があるのに共感。 -
二十歳前の女の子が書いた結末のない私小説がいろんな人の手に渡り、
それを読んだ人たちが、主人公と自分を重ね合わせながら結末を想像するというお話。
素人が書いた設定だからだろうが、基本となる話が稚拙で
面白みが感じられなかった。
なのにそれを読んだ人たちがこの話に興味を抱き、
結末を想像するということに違和感を感じ、3章でリタイア。
最終章のオチもいまいちだった。
「山女日記」は面白かったんだけどな。
私にとっての湊さんは、当たり外れが大きい作家です。
途中リタイアなのでマイルールに則り、評価は星ひとつです。
辛口でごめんなさい。 -
初章から中途半端な展開?!・・・と思いきや北海道を舞台に物語の帰結を旅する人々が自分の立場になったときにどう考えていくかを、個々人の人間模様を織り交ぜながら展開していく。
最後には、実は・・・の帰結が!
北海道が舞台になっていたこともあり、じっくり自分だったらどうしただろうと、考えさせられながら読み入りました! -
結末の記されていない小説が色んな人の手に渡っていく話。読む人達が自分の人生と照らし合わせ各々の結末を思い描くのが面白い。私ならどういう結末にしようかな、と想像してしまう。緩やかに、けど確実に繋がっていく展開が好き。