大どろぼうホッツェンプロッツ: ドイツのゆかいな童話 (新・世界の子どもの本 1)
- 偕成社 (1990年5月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (184ページ)
- / ISBN・EAN: 9784036082506
感想・レビュー・書評
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大人になってから存在を知った作品。
登場人物の個性がくっきりしていて、話が予想もつかない方向に進むけれどきちんと帰ってくる。
歌を演奏するコーヒーひきってどんなだろう。
なまクリームをかけたプラムケーキ?
大魔法使いが大好きなじゃがいも、自家製のかぎたばこ、食料品べやのソーセージ!
ストーリーだけでなく食べ物にも心ひかれる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
なんて懐かしい本!小学生の頃、大好きなシリーズでした。
今回、久しぶりに再読してみました。
挿絵もそのままで嬉しい限り。
子供の頃は、ただ単純にワクワクドキドキしながらストーリーだけに夢中になっていましたが、大人になってから読んでみるとまた違う面白さがあるものですね。
ツッコミどころ満載です。
ホッツェンプロッツは人を震え上がらせるほどの大泥棒なのに、盗んだのはおばあさんのコーヒー挽き。
悪行の限りを尽くして(?)二年半も逃亡中なのに、警察は捕まえられていません。
のどかです。
彼を追う二人の少年は、素性を隠すために変装します。
どうしたかというと、お互いの帽子を交換したのです。
それだけ?でもそれが意外な功を奏します。
のどかです。
ホッツェンプロッツは恐怖の対象のようですが、いつも脅しだけ。
ピストルにコショウを詰めたりもしています。
早起きで几帳面で、「泥棒はあまり儲からないし気骨も折れる」とぼやいたりしています。
全然ヒールじゃありません。なんてドイツ気質のまともな人なんでしょう。
それにしても登場人物の名前が長過ぎます。
主人公は少年カスパールとゼッペルですが、大どろぼうホッツェンプロッツに巡査のディンペルモーザー氏、大魔法使いのペトロジリウス=ツワッケルマン。
ロシア文学ばりの長さに、目が泳いでしまいます。
この大魔法使い(泥棒といい魔法使いといい、「大」をつけている割には、、ですが)、魔法で泥から黄金を作れるのに、じゃがいもの皮はむけないという設定。
家ではぶつくさ言いながら、エプロン姿でじゃがいもと格闘しています。
こういう"外し"がたまりません。
そしてやはり、ドイツといったらジャガイモなんですね。
このシリーズから、子供時代にまだ食べたことがなかったドイツの「塩漬けキャベツ」(=ザワークラフト)を知ったことを思い出しました。
今読み返してもなお魅力に満ちた本。
この著者、なんと『クラバート』と『小さい魔女』の作者だったでした。
『小さい魔女』も子供の頃から大好きな本で、ペーパーバックも持っています。
『クラバート』は読もうと思ってまだ読んでいないので、近日中に読まなくては。
大人になってからの再読に耐えうる児童書。
これこそが良質の児童文学と呼べるものでしょう。
なかなかしぶとい大どろぼうが「ふたたびあらわる」「三たびあらわる」といった続きも、読み返したくなりました。 -
5歳児。パディントンに続いて挑戦してみたが、まだこれは難しい様子。来年もう一度試してみよう。
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図書館に3巻まとめてあったので、手にしてみた♪
小学生の時好きだったけど、まぁ~なんで大どろぼうが
好きだったのか??
久々に見ると、イラストはおもしろ・かわいいし、
なんだか憎めない登場人物たち・・・
ふたたびあらわれ、さらに、みたびあらわれるので
まだまだ楽しめます♪^^♪ -
自分が子どものころ好きで、自分の子どもたちも大好きな本。子どもたちはツワッケルマンっていう名前で笑ってる。私はジャガイモの皮を剥くたびに彼を思い出すよ。魔法でもダメだったかあって。
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小学校のとき大好きだった本。
いまでも「ホッツェンプロッツ」と打てた記憶になんだか感動。
話の中に何度も「かぎタバコ」が出てきて、「かぎタバコってなに??」といつも思っていた。
いまだに謎。。
いま読み返したらどんな風に感じるんだろう。 -
みんな知ってる愉快なホッツェンプロッツ。どうでもいいですが、プラムケーキとか、地下室のソーセージとかチーズとか、この話に出てくる食べ物が美味そうで美味そうで…なんだかそういうとこばっかり憶えてる。
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ホッツェンプロッツのお話、と言うよりは
二人の少年の冒険譚。
自宅の軒先で、歌を奏でながらコーヒーをひくおばあさん。
そこに現れたホッツェンプロッツ。
コーヒーひきを奪い、風のように去っていく。
おばあさんは言われたとおりに数を数え、叫び声を上げてから気絶します。
コントのようなはじまり。
二人の少年、カスパールとゼッペルが
コーヒーひきを取り返すべく大どろぼうを罠にかけますが…
大どろぼうなのに田舎の子供の見分けがつき、
田舎のおばあちゃんのコーヒーひき(ミルのことかな?)を狙う。
何と牧歌的な。
さくさく読めはするのですが、丁度真ん中に中だるみがあります。
その前後は本当に怒涛の展開で引っ張られてしまいます。
三つの願いの指輪、もうちょっといいことに活用しようよ。勿体ないよ。
まぁそう思ってしまう辺り、良くない意味での大人になってしまったんだろうなと。
そこも含めて牧歌的。
個人的な思い込みでしたが、英国文学に慣れてると
ホッツェンプロッツの粗野さにちょっと面食らいます。
もう少し紳士な方だと勝手に思ってたようです。
生クリームをかけたプラムケーキってどんなだろう?食べてみたい! -
はじめてちゃんと読んだ本。小学3年生の夏休みにクーラーの効いた部屋で読み耽った。