- Amazon.co.jp ・本 (213ページ)
- / ISBN・EAN: 9784040663517
感想・レビュー・書評
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傷付いた主人公が偉大な師に導かれ、河童や不思議な力を持つ友人に囲まれ、痛みを乗り越えていく…みたいなほのぼのハートフルときどきあやかしみたいなの好きな人は絶対すきだ…私もすきだった…。
そう思って読んでいるとラストは良い意味で裏切られます。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
古来からの信仰と環境が残る土地で取材のために訪れたキシダ治療院。
そこで不思議な縁により始まった節子とつきのとのあおのの共同生活。
穏やかに流れる日々と、少しずつ移ろう季節が描かれている。
この話がどこに繋がっていくのかわからぬまま読み進め、
気づけば終わっていたという印象。
折角出来た登場人物たちの絆が、ぶつりと断ち切られたような終わり方に消化不良。
定めの中で精一杯生きる。
確かにそれは大切なことだけど、それがこの物語に表されているかは甚だ疑問が残った。 -
207.7.17読了 85冊目
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あおの青年は潔癖症や強迫性障害のような症状で、休職し診療所の門を叩く。そこには先生と居候のつきのがおり、あおのも居候することになる。先生は霊的な不思議な力を行使しての治療もしているという。人や、人ならざる者と出会い、交流して、あおのはやがて自分が何者なのかを知る。
椰月さんは穏やかな文章を書く印象で、作風もぎすぎすせずあっさりとしている。波長が合えば共鳴し、そうでもないとサーっと行ってしまう。この話も淡々と終わっていくと思いきや、揺さぶられた。ああそういうことだったのかと...。予期していなかった。 -
泣ける小説ナンバー1は言い過ぎかもしれませんが、個人的には驚きの方が強かったです。まあ、題名からして誰か消えてしまうのだと思ってはいましたが。キヨシが少し違和感を感じさせるところもあったが、結果良い味を出していたかと思います。読み終えた後にもう一度始めから読み直したくなりました。
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舞台は河童の里・遠野?(遠野に行く計画を立てていたら、偶然この小説を手にとったので、不思議な感じ)
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話の筋に稚拙さが否めない。そこが引っかかり自分の頭が迷宮入りした。
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キヨシ、いいやつ。
まあ、二人の関係性はともかく、どういう状態かってのはすぐ見当がつくので、本人たちが「いつどうやって気付くか」が問題だなあ、と思って読んでいたけど、思いのほか気付かず最後までいったなあ、という印象。
うん、キヨシはいいやつだ。 -
日本神話の伝説が伝わる町で、タウン誌の取材のため
水野あおのは、キシダ鍼灸院を訪れる。腕のいい先生、節子センセイが一人でやっている鍼灸院。あん摩マッサージの腕の評判はいいが、ちょっと不思議な噂もある節子先生。
幼い頃に両親を亡くし、叔父家族に家族同然に育てられたあおのは、その家族と離れた田舎町に就職を決めたけれども、潔癖性で強迫観念にとらわれるようになっていた。
医学では治せない憑き物を払ってくれると噂の節子センセイ。あおのはしばらく、節子センセイの所で暮らすことになった。あおのの前から節子センセイの所に住んでいたつきのも一緒に・・・。
河童や幽霊の存在が、キシダ鍼灸院のまわりでは普通にある。
そして、あおのも、つきのも・・・