営繕かるかや怪異譚

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (268ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041024171

感想・レビュー・書評

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  • (15-35) どの話も営繕屋の尾端のおかげで何とかなるんだけど・・・・。でも尾端は拝み屋でも調伏をする人でもなく、営繕屋さん。つまりリフォームをしてちょっと矛先を逸らすだけ。収録されている6話の中では、第1話「奥庭より」と最後の6話「檻の外」が何となく後味が良かったけど、第3話「雨の鈴」はものすごく恐かった。うわ~、読み終わって表紙を見たらまた恐くなってきた。

  • 短編6編。
    どれもゾゾーっとする話し。
    なかでも『奥庭より』は古い家の感じと日当たりの悪い部分の雰囲気が出ている。これを実際に体験したらこの家には住めないわ。同居するんだもんね〜。
    『幽』という怪談専門誌があるということを初めて知った。

  • 短編集です。ホラーです。
    相も変わらずひたひたと異常が日常を侵食していく様が怖いです。
    営繕屋という職業は耳慣れないものでしたが、お家の修理屋さんということなのですね。
    なので話は全て様々な家が舞台のオムニバス形式になっています。
    家とは即ち生活の場です。拠り所です。それが怪異という異物によって歪むということは、安らぎを得られる場所がないということです。逃げ場がない、とも言います。それはとても恐ろしいことです。
    しかし怪異が起こるには理由があり、正しい対処を行えばそれは収まる。
    どの話もその理由と対処が明確にされており、作中の恐怖は話の最後で必ず解消される。だからこそ途中の恐怖も安心して怖がって読むことができるのです。
    恐怖が最後の「ああ、よかった」に変わる瞬間を求めて、私はホラーを読むのかもしれません。

  • 建造物を新築、修繕する「営繕屋」の尾端。
    城下町に建つ古い家屋で起きる様々な怪異を、修繕する事で解決していくという話。
    短編集なので、怪異が起こり始める場面は怖い。
    怖いけど、尾端がやって来てそれらが起きる原因や理由を考え、修繕して解決に導いていく事で、その背景にあるものに想いを馳せる事ができ、ただの怪談話とは違う気持ちで読み終えた。
    でもやっぱり夜は怖くて読めなかった。

  • おうちの不具合はもちろん
    なおせます。
    でも、その方法がとても不思議。

    どのお話も、すっと入りこめます。
    ゾクゾクでもゾーッでもなく
    ヒタヒタ?怖くてオススメです。

  • 怪談えほんの『はこ』も読んで欲しい。

  • 家にまつわる怪異を営繕屋・尾端が修復する短編集。
    快刀乱麻を断つという感じではなく、怪異をあるがままに受け入れて、家を修繕することによってそれを解き放ったり共存したりして問題を解決するという手法が面白い。怖いというよりしんみりした読後感。
    一番怖かったのは、喪服の女が近づいてくる「雨の鈴」。

  • 怪異に対して超自然的な方法でサッパリ解決!と
    ならない所がいい。
    一方的に決めつけて排除するのではなく、
    互いに譲り合って共に生きていく人々が素敵。

  • 小野不由美さんの「残穢」ですごく怖かったのを思い出して読んだのですが、こちらは怖いというよりは、悲しいような寂しいような気持ちになるお話でした。古い町屋や武家屋敷に住むのなんてまっぴらなのに、読むとなぜか住んでみたくなるような気持ちにさせる小説です。生きているものも死んでいるものも共存する住まい。昔はそうだったのかもしれません。6編に出てくる主人公の女性たちを、読んだ後応援したくなるような優しい気持ちになれる怪異小説です。楽しめました。

  • そういえばあまり怪奇物は好きじゃなかった。風水とも違うが何となくわからんでもない。仕組みというのはいろいろあるのだなあ。

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著者プロフィール

大分県出身。講談社X文庫ティーンズハートでデビュー。代表作に『悪霊シリーズ』 『十二国記シリーズ』『東亰異問』『屍鬼』など。重厚な世界観、繊細な人物描写、 怒濤の展開のホラー・ミステリー作品で、幅広いファンを持つ。

「2013年 『悪夢の棲む家 ゴーストハント(1)特装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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