USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門
- KADOKAWA (2016年4月23日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041041413
感想・レビュー・書評
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マーケティング初心者に向けたマーケティング入門書。とてもわかり易く、難しい言葉は排除されて書かれている。エピローグでも著者自身が書いている通り、よくある入門書とは一線を画していて、とても読みやすい。ただ物足りなさも感じるところは、著者の読者を引き付けるマーケティング能力によるものと感じた。テレビの出演番組も見せていただいたが、森岡毅ファンが多く存在するのも頷ける、戦略と戦術がわざとらしくなく駆使されている。自分の目標達成のためにもとても参考になる一冊と感じた。
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経営危機にあったUSJをV字回復させた敏腕マーケターによる、マーケティング初心者向けの一冊。高校生の娘さんでも分かるようにと書かれた内容なので、非常に理解しやすく読みやすかった。
マーケティングの仕事をしているわけではないが、どの仕事においても、マーケティングの考え方(論理的思考や戦略的思考)は応用できると感じた。きちんと理由や順序を考えて取り組むだけで、仕事の効率や成果も大きく変わってくるのではないかと思う。
USJ回復の具体的な施策を知れると期待していたので、その部分では少々物足りなさを感じたが、「余談」とされていたチケット問題の部分がとても興味深かった。
過去何度か利用させて頂いている者(地方遠征組)としては、チケットのキャンセルや変更ができないのは少々不便だと感じる部分もあったが、キャンセルできるようにする(=仮押さえ購入が多発する)ことは、実はチケット購入のハードルをより高め、本当に欲しい人が購入できない状況を加速させてしまう。だからこそ、一見不親切にも見えるチケットのキャンセル・変更不可は、実は「本当の消費者」を守るための最善策だということに驚くと同時に納得し、また己の思考の浅さ・自己中心的な考えを反省した。
著者は転売屋との戦いにもマーケターとして果敢に挑んでおり、単に会社の利益やブランドを守るためだけでなく、常に消費者視点で消費者の利益も守り、互いにwin-winの関係を作りたいという熱い想いが伝わってきて、ますますUSJのファンになった。
「USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?」も近々読みたい。 -
わかりやすい!マーケティング初学者向け。
もっと早くに読んでおきたかった本。
USJや著者の古巣であるP&Gの例を見ながらマーケティングの基本をわかりやすく学べる一冊。マーケティングについては全く学んだことがないが、難しい表現もなく丁寧に読者目線で解説されているため、無事一周することができた。目的→目標→戦略→戦術 の流れはどの分野においても活きるはず。時折読み返すようにしたい。
後半は著者の熱い想いが綴られている。人によって抱く感想は様々だと思うが、心に響く箇所は少なからずあるのではないか。自分のために、そして他者や企業、国のために何か生み出せる人間になりたいという思いが強まった。 -
マーケティングを知らない人でも
マーケティングの基礎を学ぶことのできる良書。
個人的にマーケティングのインターンに参加して、自分の能力不足に悩みつつも、あー好きだなーって思ったので改めて勉強してみた。
本書に書いている通り、結局実戦でたくさん成功失敗を繰り返さないと成長しないなって思いました。普通の平均台渡りとブレイブメンロード渡りとは全く違うように。
理論とか深い思考が苦手なので最低限を勉強して、自分の強みを活かすように取り組みたい。
好き=最強 -
新卒で入社したP&Gでは得意の数学を駆使したマーケティングスキルを会得、のちに瀕死状態ともいえる関西最大手のテーマパークUSJをマーケティングの力でV字させた日本のビジネス界の軍師。
「結果以上」の価値をもたらすことこそがマーケターの使命と語る森岡毅さんがマーケティングの基本のき、を語る。
■マーケターとは?
マーケターとは消費者理解のプロ。作ったものを売るのではなく、売れるものを作る存在でなければならない。
マーケターは、「カレー」がいいという意見や「すき焼き」がいいという意見に対し、「消費者が寿司を求めているので寿司でいきます」と言えなければならない。間違っても「カレーすき焼き」を作ることがあってはならない。
■戦略とは?
戦略とは目的を達成するためにリソースを分配する選択のこと。資源分配の選択とも言い換えられる。
マーケティングにおけるwhoとwhatの選定がここにあたる。
なお、戦略が必要になる理由は資源に常に不足しているからである。
また、素晴らしい戦略とは相手と自分の特徴の差を自分に有利に運ぶことができることである。
戦略①whoの選定
whoは常に不足している限られた経営資源を投下する的のこと。
⑴戦略ターゲット
ある程度広さを持った購買想定者
⑵コアターゲット
特に売り上げに直結させる集中投下先
この2者を定める。
whoが決まったら、who=消費者のインサイトを見定める。
⑴マインドオープニングインサイト
認識を変える、理性をハッとさせるもの
例)「部屋干しの衣類には菌がいる」アリエール
⑵ハートオープニングインサイト
感情を動かす、感情をエグるもの
「娘と一緒に過ごせるクリスマスは後何回もない」USJ
これを見極めておくと、whatの選択にいきる。
戦略②whatの選定
whatとは自ブランドの消費者価値=valueを選ぶこと。設定したターゲットは自社製品の何に価値を感じているのか?何にお金を払うのか?アンケートでは「それにお金を払ってるんじゃない!」と否定されてしまうような口にはされないインサイトを明確にすることが大切。
■戦術とは?
成果を分けるもの。成功と失敗を分ける重要な部分。
戦術how
howとはwhatをwhoに届けること。(4Pの磨き上げが大事だがここでは割愛)
大切なことは、実際に購入者目線に降り、現場で目を凝らすこと、時には手を動かしてみること。決して誰かに任せたり、押し付けたりしないこと。
■最後に
日本は精神的にタフだが、それが仇となり戦略も感情に左右されてしまう傾向にある。
合理的に戦略を立て、感情的に戦術に向き合うことが大切。
また、マーケターに限らずビジネスの世界では弱点を克服することは難易度が高いため無理に克服する必要はない。
が、強みを殺してしまう弱みは改善しなければ損。自分の首を絞めるので、強みを生かすための阻害要因は排除しておくことが肝要。
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P&GからUSJに転職し、
マーケティングの面から再建した森岡さんのマーケティング本。
若手向けのマーケティングの全体感が理解できて、
初学者でも分かりやすい(手に取りやすい)本を探していて、
見つけた本。
読んでみたけど、事例もそれなりにあって、
USJ(テーマパーク)の話は誰でもイメージしやすく、
自分の目的にも結構、目的合致度合いが高い本でした。
だだし、やや(就活生を含めた)初学者向け。
森岡さん自身が本の中で言っていらっしゃいますが、
森岡流のイムズを感じ、それがこの本の個性にもなっている一方、
純粋な「マーケティング(の全体像)」を学びたい人にとっては、
不要な情報もあるのは事実です。
(例えば、ダフ屋の話は正直この本には不要な気がする。
森岡さんの熱い思いは理解するけど。)
ライトに読める、けど奥が深くて、
事例が豊富で理解しやすい、そんな本が中々ないので、
(そんな目的に)完全には一致していないけれど、
結構近くて良い本だと思います。 -
USJのV字回復の理由、森岡さんのマーケターとしての歩み、マーケティング視点から見たビジネスの成功の秘訣などが分かる本。森岡さんの情熱に圧倒され、ぐいぐい引き込まれます。
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また読みたい。
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マーケティングの基本がわかりやすく説明されていて門外漢の私でも楽しく読めた。
どんな仕事にも応用出来ると思う。
こんな考え方、今までしてこなかったなと思った。
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タイトルを見てずっと気になっていた本をやっと購読。
現在の仕事をしている中でマーケティングの能力は必要だとぼんやりと感じていたが、
改めて重要性と本の中身がドキュメンタリーの様に進んでいくので、
非常に分かりやすく、読みやすさもさることながら一つの物語としても、
一つのビジネス本としても非常に良かった。
マーケターになりたい、と思いました。