臨床真理 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 2255
感想 : 177
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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041083116

感想・レビュー・書評

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  • 昔観た映画を思い出した。
    今でこそ中年おやじを書かせたら右に出るものは、、
    と言われる著者のデビュー作にふさわしい粗い魅力が見えてよかった。

  • 美帆に加え、特殊な能力は信じないけれど「おまえ」と呼び対等に向き合う栗原の存在は、司のこれからの人生にとって良い出会いだったと思った。
    しかし美帆は2回も酷い目に遭って大丈夫なんだろうか?

  • まさか?の真実でかなり引き込まれました。
    障害者施設が舞台となっていて、ちょっと重い話かと思いましたが、ミステリー要素たっぷりでどんどん読み進めていきました。
    共感覚の持ち主が、事件解決のヒントを持っている。そして友人を助けたい刑事。
    なんかいいコンビでした。
    ぜひ他の作品も読んでみたいです。

  • 一人の少女の緊迫した搬送から物語は始まる。主人公の司は施設でその少女と知り合う。司には信じがたい特殊な能力が備わっていた。この辺りから徐々に読む速度が増幅し始めた。さて次はどうなるんだ。早く続きを読まないと・・・。もう完全に作者の作られた世界にハマっている自分がいた。こんなにも先が読めない物語は久しぶりだ。読者の推理を見事にはぐらかすこの作家のストーリーは実に素晴らしい。唸り声しか出てこない。実に面白い!このデビュー作が大賞を受賞しても不思議ではない。

  • 映画「孤狼の血」が大好きで、手始めに柚月さんのデビュー作からと、と思ったら一日で一気に読んでしまった、、

    デビュー作でこんなに面白いなんて!!
    共感覚は漫画「ハニービター」を思い出した。能力にも限界があって現実的なところがよかった。

    司や彩、施設の話に関しては90年代のドラマ「聖者の行進」を彷彿とさせますね。。エモい!!!

    高城が真犯人だったのはちょっと物足りなかったけど
    (もっと最初から潰しにかかってもよかったのでは?と思ってしまう)

    サイコパスな感じはめちゃめちゃよかった。
    世間からは理解されない異常性癖を持っているが故の犯行だと思うとかなりリアリティがあるというか、、
    映像化は難しいかもしれないけど、実力ある俳優さんに是非高城役をやってほしい!

    そして安藤に関しては、悪人と言い切れないのがこの作品の深いところだなぁと思います。


  • 障碍者の性欲と性犯罪のお話。
    結構アンタッチャブルなところを書いてて読んでいてあまり気分のいいものではない……でも読んじゃった。
    柚月さんは犯罪者の動機部分に一番力を入れると仰っているのだけど、そのせいかかなり容赦のない書き方しているなあと思う。社会的規範を逸脱するにしては単純だけど火力が強い。

  • 美帆のひたむきな頑張り。はらはらドキドキするサスペンス風な話。柚木裕子の世界。
    女性作家だからこそ書ける深掘り。他の作品も読んでみたいと感じる出来栄え。次を読むのが楽しみだ。

  • この作家さんの作品は初めて読んだが、読みやすくてさくさくと進む。
    ただ、この作品に関しては性描写がしんどい。

  • 悪役が最初から解るし、結末の予測も序盤で出来るが、デビュー作と言うことで、こんなものかなと理解。
    とても読みやすいので、サラッと読了。
    司くんがラスト前向きになるので、もう少し司くんの能力がラストに反映されないと、しっくりこないかなと思う。
    ハラハラ・ドキドキはなかったし、付箋の回収は全てされた。
    ただ、内田さんのラストの感じは微妙だなと思った。

  • 初めてこの作家さんを読む。
    女性作家である繊細な所もあるけれど、とても骨太な感じもする作品だった。

    臨床心理士という、私にとっては憧れの職業だったので、それに惹かれて、手に取ってみました。
    読み進めるうちに、どんどん引き込まれてしまった。

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著者プロフィール

1968年岩手県生まれ。2008年「臨床真理」で第7回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞し、デビュー。13年『検事の本懐』で第15回大藪春彦賞、16年『孤狼の血』で第69回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)を受賞。同作は白石和彌監督により、18年に役所広司主演で映画化された。18年『盤上の向日葵』で〈2018年本屋大賞〉2位となる。他の著作に『検事の信義』『月下のサクラ』『ミカエルの鼓動』『チョウセンアサガオ咲く夏』など。近著は『教誨』。

「2023年 『合理的にあり得ない2 上水流涼子の究明』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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