- Amazon.co.jp ・本 (504ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041088975
感想・レビュー・書評
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狂犬の眼 の続編 時系列では狂犬の眼の少し前と
それから十数年後のお話し。
今作の主人公はヤクザではなく愚連隊。
シリーズ前二作は抗争に理由(仁義)があったけれど、今作は仁義無しの牙剥き出し。
こんな世界嫌だなぁ、こんなことが起こる街怖いわと感じるリアルさ、仁義は無いけど理由はあるんだな、と感じる人物背景の表現、後半、時が流れてからラストに向かうまでが現代に近いからか、
ぐっとリアルになる -
狐狼の血三部作の完結編。
暴力団抗争というよりは人間模様を描いた作品。
20年の刑期を終えて娑婆に戻ったら、暴対法が整備されヤクザが生きる場所が無くなっていた。というタイムマシーン現象は現実でもあるんだろうな。思わずアウトローの生きる道について想像を巡らせてしまった。
三部作の中ではグロめなリンチシーン…
ガミさんの悲しい過去に泣いた。
完結というわりには消化不良な終わり方だった。
日岡編をもっと読みたかった! -
狐狼の血シリーズ完結編。
最初から三部作の設定だったんでしょうか、よくできたストーリーで面白い。
昭和の終わり頃と平成の中頃が舞台となっている暴力団・愚連隊(暴走族も)の抗争劇で、昔ながらのヤクザ映画を見たような感覚になります。
暴力シーンはおぞましさを感じながらも、読んでいて力が入ってしまいます。
シャブ中の父親に手をかけた沖虎彦、暴力団に妻子を殺されたマル暴の大上章吾など、負の連鎖とでもいうような、やるせない人生の登場人物たち。
ラストシーンはドラマチックですが、虚しさが残ります。
2021年8月に映画化されたようですが、「狐狼の血 LEVEL2」というタイトルで、オリジナルストーリーのようです。(沖虎彦を誰が演じたのかと期待してしまい、ちょっと残念。)
第45回日本アカデミー賞で最多13部門受賞とのことで素晴らしいですね。
※日岡秀一は松坂桃李さんが演じたそうで、大体イメージ通りかと。
ちなみに、ヤクザ・警察もの特有の言葉なども面白さと懐かしさを感じさせてくれ、タイムスリップした感覚がします。
以下、参考まで
シノギ、ヤサ、娑婆、短刀(ヤッパ)、拳銃(ハジキ、チャカ)、拉致る(しゃくる)、覚せい剤(シャブ)、密告(チンコロ)、命(タマ)、メンチ切る、匕首(あいくち)、取り立て(キリトリ)、強盗(タタキ)、殴り込み(カチコミ)、牽制(クンロク)、恐喝(ハイダシ)、45口径(ヨンハン)、
被疑者(マルヒ)、被害者(マルガイ)、暴力団員(マルジー)、遺体(おろく) -
3部作の中では最もバイオレンス。
読みながら何度も心臓が縮み上がった。
昭和パートはガミさんが格好良くておもしろかったけれど、平成パートは、うーん、、、やや消化不良。
このシリーズの魅力である“男気”があまり感じられなかった。
これが完結編と言われると、少し残念。
欲を言えば、ガミさんとチャン銀・一之瀬のような関係を、日岡刑事と国光の間にもう少し見たかった。
盃を交わした日岡刑事が、マル暴としてどんな成長をしていくのか見たかったな。
もっと読みたかった〜 終わっちゃうのが残念!
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大上から日岡まで時代を大きく跨いだ
あっと言う間に読んだが、狐狼の血がいちばん良かったかな -
時系列で言うと、シリーズの一番最初と最後を補完したような形でしょうか。シリーズファンは必読です。てか完結とか言われてショックなんですけど。。。
本作は大上さん時代から日岡時代まで両方楽しめます(日岡は若干脇役)。
最後は切ないなぁー…。外道どもの因果応報と言っちゃえばそれまでなんですが、その男はタバコを吸いながら何を思ったんでしょうか。。。
スピンオフでその後的な話を期待します!
あと映画版 孤狼の血の暴走を止めてちゃんと原作に戻してください!