暴虎の牙

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (504ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041088975

感想・レビュー・書評

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  • ヤクザものの話は苦手な私ですが
    結局3作品読了してしまった

    本当この人は読ませてくるなぁ



    どこの組が対立しててとか
    誰が誰かをなかなか覚えられない私にとって
    この話が一番わかりやすかったので
    星は4つ


    ガミさんのパマナ帽が出てきて
    少し感動した

    あとは日岡さんに貫禄が出ていた
    映画化したら松坂桃李…??


    ラストの三島のくだりは
    予想できてしまったけど面白かった

  • 狂犬の眼 の続編 時系列では狂犬の眼の少し前と
    それから十数年後のお話し。
    今作の主人公はヤクザではなく愚連隊。
    シリーズ前二作は抗争に理由(仁義)があったけれど、今作は仁義無しの牙剥き出し。
    こんな世界嫌だなぁ、こんなことが起こる街怖いわと感じるリアルさ、仁義は無いけど理由はあるんだな、と感じる人物背景の表現、後半、時が流れてからラストに向かうまでが現代に近いからか、
    ぐっとリアルになる

  • この、大上、日岡のシリーズの完結編ということで、文庫版になるのを待つことなんてできないよ!と、勇んで入手しておきながら、春先からの色々とゴタゴタした中で、自分の興味もキョロキョロしていてなかなか着手できないでいました。

    でも、読み始めたらあっという間!要するにこういう、警察とヤクザの対立構図の中での警察対警察、ヤクザ対ヤクザの息詰まるスリリングな物語が好きなのですね、ボクは。

    この作品については、完結編、という言葉にものすごく引っ張られたのですが、読後感としては、「え?これで完結ですか?」という感じ。日岡はこのあとどうなってしまうんだろう?三島は?呉寅会は?他のヤクザ組織は?…沖の一生を辿ることはできるけれど、その他は?

    かなり消化不良な感じで終わってしまった気がします。

    柚月さんにはぜひ、前言(完結編宣言)を撤回して、大上、日岡と続く警察側の流れも膨らましてこの物語の世界を広げていって欲しいなぁ、と心から願っています。

  • 狐狼の血三部作の完結編。
    暴力団抗争というよりは人間模様を描いた作品。
    20年の刑期を終えて娑婆に戻ったら、暴対法が整備されヤクザが生きる場所が無くなっていた。というタイムマシーン現象は現実でもあるんだろうな。思わずアウトローの生きる道について想像を巡らせてしまった。

    三部作の中ではグロめなリンチシーン…
    ガミさんの悲しい過去に泣いた。
    完結というわりには消化不良な終わり方だった。
    日岡編をもっと読みたかった!

  • 狐狼の血シリーズ完結編。
    最初から三部作の設定だったんでしょうか、よくできたストーリーで面白い。

    昭和の終わり頃と平成の中頃が舞台となっている暴力団・愚連隊(暴走族も)の抗争劇で、昔ながらのヤクザ映画を見たような感覚になります。
    暴力シーンはおぞましさを感じながらも、読んでいて力が入ってしまいます。

    シャブ中の父親に手をかけた沖虎彦、暴力団に妻子を殺されたマル暴の大上章吾など、負の連鎖とでもいうような、やるせない人生の登場人物たち。
    ラストシーンはドラマチックですが、虚しさが残ります。

    2021年8月に映画化されたようですが、「狐狼の血 LEVEL2」というタイトルで、オリジナルストーリーのようです。(沖虎彦を誰が演じたのかと期待してしまい、ちょっと残念。)
    第45回日本アカデミー賞で最多13部門受賞とのことで素晴らしいですね。
    ※日岡秀一は松坂桃李さんが演じたそうで、大体イメージ通りかと。


    ちなみに、ヤクザ・警察もの特有の言葉なども面白さと懐かしさを感じさせてくれ、タイムスリップした感覚がします。

    以下、参考まで
    シノギ、ヤサ、娑婆、短刀(ヤッパ)、拳銃(ハジキ、チャカ)、拉致る(しゃくる)、覚せい剤(シャブ)、密告(チンコロ)、命(タマ)、メンチ切る、匕首(あいくち)、取り立て(キリトリ)、強盗(タタキ)、殴り込み(カチコミ)、牽制(クンロク)、恐喝(ハイダシ)、45口径(ヨンハン)、
    被疑者(マルヒ)、被害者(マルガイ)、暴力団員(マルジー)、遺体(おろく)

  • 3部作の中では最もバイオレンス。
    読みながら何度も心臓が縮み上がった。

    昭和パートはガミさんが格好良くておもしろかったけれど、平成パートは、うーん、、、やや消化不良。
    このシリーズの魅力である“男気”があまり感じられなかった。
    これが完結編と言われると、少し残念。

    欲を言えば、ガミさんとチャン銀・一之瀬のような関係を、日岡刑事と国光の間にもう少し見たかった。
    盃を交わした日岡刑事が、マル暴としてどんな成長をしていくのか見たかったな。

    もっと読みたかった〜 終わっちゃうのが残念!

  • ガミさんが出てくる前半の昭和編は
    沖の行動にも理解できるところがあったけど
    平成編は沖の行動がめちゃくちゃな感じで
    鼻白むところが多かった。

    だからこそ、
    破滅という終着を迎えることになる
    という流れは理解できるんだけど、
    後半はあんまり面白みを感じなかったというが
    正直なところ。

    前半の昭和編はガミさんが輝いてて
    すごく面白かっただけに、落差を感じた。

  • 大上から日岡まで時代を大きく跨いだ
    あっと言う間に読んだが、狐狼の血がいちばん良かったかな

  • 連休に、シリーズ読み終えたぁ

    大上がでてくる前半は
    やっぱ重みがあったなぁ

    沖も、いい感じに悪くて良かった

    日岡がでてきた時は
    話の流れがうまいなぁと感心

    でもなーんか後半は
    日岡は大上のモノマネにしか
    思えないし
    沖は頭悪そうになってしもたし
    裏切り者が誰かも、なんとなく
    分かってしまったから萎えた

    なので、ひたすら映画化するなら
    誰にするかを考えながら読んだ

    大上と日岡は今までどーり
    (でも役所さん出てくれるかなぁ?)

    沖 
    村上虹郎がいいけどLevel2でチンタだからなぁ
    菅田将暉もいいけど、ちょっと見飽きてるし
    神尾楓珠だと若すぎるし…
    うーん 磯村勇人かな。うん!


    仲野太賀しか浮かばん
    ベストじゃない?

    三島
    清水尋也
    ラストシーンがさぁ
    この人の無表情で決まり

    司波
    志尊淳
    なぜかめっちゃ顔が浮かんだ

    真紀
    Level2のせいで下手くそ西野七瀬が
    頭に浮かんでイヤやった…
    ヤンキーといえば山本舞香だけど
    川口春奈どうかな?

    こんなん考えるだけで楽しい

  • 時系列で言うと、シリーズの一番最初と最後を補完したような形でしょうか。シリーズファンは必読です。てか完結とか言われてショックなんですけど。。。
    本作は大上さん時代から日岡時代まで両方楽しめます(日岡は若干脇役)。

    最後は切ないなぁー…。外道どもの因果応報と言っちゃえばそれまでなんですが、その男はタバコを吸いながら何を思ったんでしょうか。。。

    スピンオフでその後的な話を期待します!

    あと映画版 孤狼の血の暴走を止めてちゃんと原作に戻してください!

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著者プロフィール

1968年岩手県生まれ。2008年「臨床真理」で第7回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞し、デビュー。13年『検事の本懐』で第15回大藪春彦賞、16年『孤狼の血』で第69回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)を受賞。同作は白石和彌監督により、18年に役所広司主演で映画化された。18年『盤上の向日葵』で〈2018年本屋大賞〉2位となる。他の著作に『検事の信義』『月下のサクラ』『ミカエルの鼓動』『チョウセンアサガオ咲く夏』など。近著は『教誨』。

「2023年 『合理的にあり得ない2 上水流涼子の究明』 で使われていた紹介文から引用しています。」

柚月裕子の作品

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