不連続殺人事件 (角川文庫 さ 2-3)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041100196

感想・レビュー・書評

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  • 坂口安吾の文体は、合理的で無駄がなく淡々としていて、でもどこか物悲しくて美しい。ラストシーンにはそれが集結していると強く感じた。だから何度も読み返してしまう。
    ミステリとしては王道。フーダニットに特化した長編ミステリは求める謎がわかりやすいからこそ奥が深くおもしろい。凝ったトリックや、情緒的な心理描写を求める人には向かない。

  • 坂口安吾にミステリのイメージがなかったので期待せずに読んだが、面白かった。人物多すぎて訳わかんなかったけど、それが伏線だったとは。初めから何も嘘をついていなかった。

  • 揃いも揃って奇人変人達が集まり次から次へと起こる8つの殺人事件

    意外な犯人

    まさかの結末

  • 読書ブログで知った本。坂口安吾にミステリーのイメージはなかった。
    山奥の山荘に集まった人々。クローズドサークル。
    日本のミステリーで、これほど登場人物表を見返したのは初めてかもしれない。登場人物が多すぎる!しかも関係が複雑!そして次々と死ぬ!
    早い段階で警察官がやってきているのに次々と殺人が起こる。この人たち、警察官として怒られないか心配になる。犯人は全然わからず、私は賞金は一切もらえなかっただろう。

  • 6年前、映画(1977)をDVDで観、6年空けて原作を読む。
    映画の方が「?」だったが、原作を読んで面白さに何だかホッとした。

  • 有名な作家である坂口安吾の、被害者数が多くて有名な殺人事件。
    たまたま見かけて気まぐれに読み始めました。

    しかしトリックとか犯人以前に、昔は常識だったのか作家の性格なのか、
    登場する人物全員が全員、カスかクズのオンパレード。
    不倫に妾に後妻に正妻と、人間関係を把握するだけでも一苦労な上に
    それが言うほど話に関係ないのが辛い。

    そして途中で挿入される、数十以上の部屋がある見取り図は必見。
    それもそんなに関係ない。たぶんこれ、作者の性格なんだろうなぁ。

    「その時代に読んでこその名作」みたいな風潮は確かにあると思うけど、
    やはりそれを抜きにしても、トリックはわかるし、心理的なトリックも
    「そんなもんですかねぇ」と思ってしまう。

    しかし、後の時代に読んだ自分の感想は結局どう頑張っても後出しなので
    その時代に読んで手のひらを返すか「そんなもんですかねぇ」って言いたかった。

  • 「心理の足跡」! 言われてみれば「そうだよなあ」と思うのだが、思いつきませんね。この小説のトリックは海外の女流作家にも例があるが、こちらの方が上手く使っていますね。
    しかし、医者が気◯いなのには閉口しました。

  • 推理小説好きとしては一度は読みたいと思っていたものの、時代とは言え登場人物の描写やセリフが合わず、1人目が殺されたところで離脱。

  • 冒頭に紹介される登場人物が多すぎて人物像がサッパリ頭に入ってこない。やけに芝居がかったセリフ、バタバタとアッサリ人が死んでいくこともあって、なんだか殺人学芸会を見ている感じで人がリアルに死んでいる感じがしなかった。
    歴史的には意義のある作品のようですが、読んでいてしんどかった。
    巻末の年譜がおもしろい。少年時代やんちゃすぎ。

  • とてもよくできた推理小説だった。公募形式で犯人と推理の過程を募るという趣向も面白い。
    でも正直に言うと、登場人物が多すぎて、誰が何を話してどういう動きをしているのかよく分からなくなってしまい、推理に参加するどころではなかった。
    あと、現在ではとても受け入れられない表現や人物描写ばかりだった。

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著者プロフィール

(さかぐち・あんご)1906~1955
新潟県生まれ。東洋大学印度倫理学科卒。1931年、同人誌「言葉」に発表した「風博士」が牧野信一に絶賛され注目を集める。太平洋戦争中は執筆量が減るが、1946年に戦後の世相をシニカルに分析した評論「堕落論」と創作「白痴」を発表、“無頼派作家”として一躍時代の寵児となる。純文学だけでなく『不連続殺人事件』や『明治開化安吾捕物帖』などのミステリーも執筆。信長を近代合理主義者とする嚆矢となった『信長』、伝奇小説としても秀逸な「桜の森の満開の下」、「夜長姫と耳男」など時代・歴史小説の名作も少なくない。

「2022年 『小説集 徳川家康』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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