オカルト 現れるモノ、隠れるモノ、見たいモノ

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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  • Amazon.co.jp ・本 (345ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041101964

感想・レビュー・書評

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  • オカルト的なものって解釈しようとしても、解釈しきれない部分がある。
    やらせもあるけど、ホンモノもありそう。
    わかんないなぁ、という内容。

    それが面白いから、私はこういう世界は好きだと感じた。面白さを再確認するための本って感じ。
    ただ、結論なんてないので、これを読めばオカルトがわかる!と期待してる人には不向きかと。

  • 自分のわかるものだけを人は信じる。

  • 随分前に買って、積ん読になっていたのをようやく読了。
    何年か前から森達也の著書やドキュメンタリー作品に触れるようになったのだけど、本作も相変わらず著者自身が逡巡しているのがありありと描かれている。

    そういえば、私が子どもの頃には超能力や心霊現象を取り扱う番組が多かったけど、いまはほとんど見なくなった気がする。
    科学で解明できないけど、なんとなく”ある”気がするもの。
    それは単に集団心理が働いているだけなのか、本当にあるのか。

    否定でも肯定でもなく、その現状(己の心情も含む)を伝えるというのに物足りなさを感じる人もいるだろう。
    ただ、そういうことってなかなかできないことだと思っているので(必ずどちらかに寄った意見になると思う)、やっぱり彼の著書は興味深い。

  • 超能力や超常現象はあまり信じていなかったのですが、少し信じてみようかなと思えました。
    『嘘っぽい』は必ずしも『嘘』ではないのだなと。

    なによりも、世の中わからないことがいっぱいあるんだと思い出させてくれる一冊でした。

  •  オカルトの理解の状況は、ユリ・ゲラーや『職業欄はエスパー』の頃と変わっていないのだ。”結局は判らない。断定できない。曖昧なままだ。”いろんな人を訪ね歩いて、いつもこの嘆きを確認する。オカルトにかかわるいろんな人物を知ることができる。あの、蛭川教授も出てきます。

  • 超能力、メンタリズム、霊視、UFO、臨死体験などオカルトと括られる事象を常に中立の立場で観察、評価。ルポの内容が具体的で詳細に及び、語彙の豊富さによる臨場感が好奇心を刺激し次のページをめくらせる。信じる信じないはあなた次第。

  • p.102
    超心理学の権威「霊魂が実在するという考えは、矛盾に満ちたこの世界を説明したり納得したりするときに、非常に都合のいい概念であるわけです。生きている人の中に存在していることは確かだし、この存在を肯定することによって気持ちの平安が保たれるならば、それは大きい効用だとは思います。たけど、科学的に霊魂の存在が照明されたかといえば、それはもちろんされていないわけですから。これ以上は何も言えません。」

    p.142
    有史以降、あるいはメディア発達以降、オカルトは少しでも前に進んだのだろうか。あるいは後退したのだろうか。あるいは横にずれたのだろうか。
    何も変わらない。見事なほどに。アニミズムやトーテミズムのころから、オカルトはこの社会において、同じ位置にあり続ける。しぶとく残り続ける。同じ形のまま。同じ量のまま。まるで存在することそのものが存在理由であるとでもいうかのように。

    p.338
    メンタリスト「人はその状況下の選択でしか思考できない。他の動物よりも濃密なコミュニティとカテゴリーのなかで生きていく習性があるかぎり、その行動規範や様式はやはり限定されます。」

  • 数年ごとに起きるオカルト、スピリチュアルブーム。繰り返される真偽論争。TVドキュメンタリー『職業欄はエスパー』を製作し、単行本を出した筆者による『続編』といったものであると解釈をしております。

    これは筆者の制作したドキュメンタリー『職業欄はエスパー』の書籍化されたものの続編で、単行本化される際に、大幅な変更が加えられた後に出版されたのだそうです。

    僕はかつて『職業欄はエスパー』の映像版も書籍版も両方に目を通していたのですが、内容をあまり思い出せずに、彼がここでたどった軌跡を追っておりました。 ここで描かれているのは数年ごとに起きるオカルト、スピリチュアルブーム。繰り返される真偽論争。何年経っても一歩も進まないように 見える世界。そういう『オカルト』の世界を筆者と担当編集者の コンビが取材したものをまとめたものになっております。

    僕個人に限っていうと、幼少期にオカルト関係の本を 少し読んだり、テレビで『スプーン曲げ』の人間が送った念波を 受信したのかどうか知りませんが、大の大人が力を入れないと曲がらない大き目のスプーンが、何の苦もなく曲がったりなど。そんなことがあったなと思い出しましたが、現在はオカルトというものをあまり信じておりません。

    ですので、ここに出てくるイタコの話ですとか、ダウジングの話に関しては正直のところ、「ほんまかいな?」と半ば半信半疑で読んでおりました。それよりもむしろ、ここに出てくる『超能力者』たちの人間くさい部分のほうが、僕にはなんと言うのか…。とても印象に残っておりました。これに関してはお時間がある方にのみ、お勧めをいたしたいと思っております。

  • オカルトの語源は、カルター伏せて隠すものーだそうだ。超能力、霊視、UFOと様々なオカルトを取材しつつ、結局良くわからないという話。

  • DAIGOってそんなに凄いのかw

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著者プロフィール

森 達也(もり・たつや)
1956年、広島県呉市生まれ。映画監督、作家。テレビ番組制作会社を経て独立。98年、オウム真理教を描いたドキュメンタリー映画『A』を公開。2001年、続編『A2』が山形国際ドキュメンタリー映画祭で特別賞・市民賞を受賞。佐村河内守のゴーストライター問題を追った16年の映画『FAKE』、東京新聞の記者・望月衣塑子を密着取材した19年の映画『i-新聞記者ドキュメント-』が話題に。10年に刊行した『A3』で講談社ノンフィクション賞。著書に、『放送禁止歌』(光文社知恵の森文庫)、『「A」マスコミが報道しなかったオウムの素顔』『職業欄はエスパー』(角川文庫)、『A2』(現代書館)、『ご臨終メディア』(集英社)、『死刑』(朝日出版社)、『東京スタンピード』(毎日新聞社)、『マジョガリガリ』(エフエム東京)、『神さまってなに?』(河出書房新社)、『虐殺のスイッチ』(出版芸術社)、『フェイクニュースがあふれる世界に生きる君たちへ』(ミツイパブリッシング)、『U 相模原に現れた世界の憂鬱な断面』(講談社現代新書)、『千代田区一番一号のラビリンス』(現代書館)、『増補版 悪役レスラーは笑う』(岩波現代文庫)など多数。

「2023年 『あの公園のベンチには、なぜ仕切りがあるのか?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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