魔女と過ごした七日間

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041132258

感想・レビュー・書評

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  • ラプラスシリーズ三作目。

    見当たり捜査員をしていた父が遺体で見つかる。
    中学生の陸真が友達の純也、円華とともに犯人を捜す。

    捜査の過程で父親に付き合っている女性がいること、娘がいること、さらにその娘には父親の特別な記憶力が遺伝したかのような能力があることがわかる。
    捜査員をとしての父親の姿からは想像できないような現実に、陸真と同じように驚いた。やや違和感すら感じた。
    その後の展開も、面白いが現実離れしている気がした。

    国が個人情報を公にできない手段で収集すること、管理する側とされる側に分かれることなど、もう始まっているのかもしれない。

  • 「ラプラスの魔女」「魔力の胎動」に続く羽原円華シリーズです。前のニ作も読んでいるんですが、昔すぎて覚えておらず。円華が出てきて、なんか覚えがあるなぁ…あっシリーズなのか!と。
    シリーズとは言っても、話が繋がってるわけではないので楽しめました。東野さんの本は読みやすいので、引き込まれます。今回も先が気になって、あっという間に読み終わりました。
    自分が知らない世界のことを知るのはワクワクしますね。

  • 元見当たり捜査員の父が、遺体で発見された。
    警察に頼まれて父の遺品を調べるうちに、思いがけないことが次々と明らかになって……。

    『ラプラスの魔女』シリーズ第3作。

    円華の能力が無敵すぎて、どんな状況でもなんとかなるのだろう、という気持ちになり、ハラハラはしなかった。

    ミステリというよりは、少年たちの7日間の経験と成長という、冒険譚。
    陸真と純也の友情がよかった。

    AI、DNA、自動運転車など、科学技術が近未来的。

    家族が殺された状況でありながら、軽いタッチというか、全体的に明るく、読後感も前向きでさわやか。

  • シリーズ3作目。
    こちらが一番面白かった!
    円華の能力の出番は少なめだけど、人間の知能 VS AIというような場面もあり、現実もこうなっていくのかなと想像しながら読んだ。
    近い将来こんな風になるとしたら、やっぱり怖いなぁ。
    物語と現実を行ったり来たりしながら楽しめた。

  • 東野圭吾さん、この本で著作100作目なんですね!
    私はこの『魔女と過ごした七日間』が
    東野作品、88作目。
    未読なのは、これでしょ~、あれでしょ~、そして。。。
    ん?12作もないぞー
    あらあら、ちょっと整理しなくちゃ(笑)

    「ラプラスの魔女シリーズ」第3弾。
    もちろん、「ラプラスの魔女」「魔女の胎動」は既読。

    <AI>
    今や私たちの生活の中に当たり前にありすぎて
    ”必要”とか”不必要”とか考えたこともない。
    というよりも、考えてもどうしようもないと思っていた。
    が…
    この本を読みながら、ちょっと怖いなぁと感じてしまった。
    "どうしようもない"で自らは何も行動を起こさず
    流れに身を任せていたら大変なことになるかも。
    自分で考えて行動することをやめてはいけない。
    そんなふうに感じさせられる一冊だった。

    で、東野作品としては
    個人的にはちょっと物足りなかったかな…

  • 魔女シリーズ第3弾。途中までは全く魔女シリーズとは気が付かなかったけど開明大学が出てきてようやく思い出した。
    今回は中学生が円華とW主演ということもあってミステリーだけど自然と清々しさや初々しさが醸し出されていたところがオキニな部分。
    AIも良いけどもっと人間を信じて良いんじゃない?というメッセージが込められた作品のように思う。
    ギャンブルを例に出した記述には激しく同意!


  • その夏、信じられないことばかり起きた。「ラプラスの魔女」シリーズ!

    AIによる監視システムが強化された日本。
    指名手配犯捜しのスペシャリストだった元刑事が殺された。
    「あたしなりに推理する。その気があるなら、ついてきて」
    不思議な女性・円華に導かれ、父を亡くした少年の冒険が始まる。

    少年の冒険×警察ミステリ×空想科学
    記念すべき著作100作目、圧巻の傑作誕生




    『ラプラスの魔女』の続編なのですが うっすらとしか思い出せません
    広瀬すずさんで映画化された記憶はある…が観ていない…
    フィクションなのですが もしかしたら知らないところで知らないうちに 内容的なことが起きてるんじゃないかと思ってしまいました
    DNAからモンタージュが可能な世の中に いつかなっていそうだし たしか本の中ではIDカードと書かれてあったと思うけど 要するにマイナンバーカードのことでしょう?そのマイナンバーカードの個人情報いろいろが 国家によって管理される社会にいつかなっていそうだし…
    本の中にも書かれているけど メリットもあるのは理解出来るけど 犯罪者でもないのにDNAが管理されてる社会なんて怖いなと思う
    東野圭吾さんの作品は久しぶりだけど やっぱり面白いな

  • DNA型のデータベースや、ゲノムモンタージュなど現在の技術は進んでいるんだなぁと驚かされた。個人情報の管理による、メリット、デメリット、支配する側とされる側など、すぐに答えの出ないものが提起されていたように思う。

  • 理系の東野さんの作品はこれまでも大いに感動させられている。この作品で100冊になるそうだ。作品の内容も時を経るに連れて変化している。

    まだ、携帯電話も存在しなかった時代から、PC、ネット、スマホ、監視カメラ、AI、DNA、そしてマイナンバーカード。私たちの生活の場・時代は、恐ろしい勢いで流れていく。ただ、どの時代を背景としたストーリーであっても東野さんの作品は面白いと思う。

    この作品を読んでいてふと思った事がある。東野さんの作品は全てではないけれどその大半は読んでいる。加賀刑事シリーズはほぼ現実の世界の刑事。湯川先生は少し現実離れした分析能力を身につけた学者。そしてラプラスシリーズは超能力を持つ少女が登場するSFに近い現実世界。

    そう、ラプラスの世界はほぼ半分が現実で残り半分がSFなのだと思う。約半分は現実の科学技術の進歩によってもたらされたストーリー。でも、残りの半分は空想科学小説。

    すべてが魔女の存在によって、どこまでが現実なのか?どこまでがSFなのか曖昧に描かれている。

    おそらくこの作品は、ただ単にストーリーだけを追い続けていると、東野さんの各作品に特徴的なアッと驚くような逆転劇があるわけではなく、現実離れした魔女が登場する、かなりグレーなファンタジーのように感じると思う。

    この作品に対して、好き嫌いが出てくるのではないだろうか?

    私は自分勝手に東野さんの思いを想像しながら読み進め、面白いと感じた。(あくまでも自分の勝手解釈です)

    個人的に東野さんの作品には2つのコアのような中心線があるように思う。一つは科学的な裏付けとその科学技術に対する将来のあり方への想い。そして人間に対して「信じたい」という想い。

    私は存分に味わう事ができた。

  • ラプラスの魔女シリーズの最新作…というのを知らずに手を出し、慌てて1作目を読んでから読みました。
    シリーズ知らなくても読めはするけど、やっぱり知っていた方がわかって楽しいかなと。

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著者プロフィール

1958年、大阪府生まれ。大阪府立大学電気工学科卒業後、生産技術エンジニアとして会社勤めの傍ら、ミステリーを執筆。1985年『放課後』(講談社文庫)で第31回江戸川乱歩賞を受賞、専業作家に。1999年『秘密』(文春文庫)で第52回日本推理作家協会賞、2006年『容疑者χの献身』(文春文庫)で第134回直木賞、第6回本格ミステリ大賞、2012年『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(角川書店)で第7回中央公論文芸賞、2013年『夢幻花』(PHP研究所)で第26回柴田錬三郎賞、2014年『祈りの幕が下りる時』で第48回吉川英治文学賞を受賞。

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