人生は、だまし だまし (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
3.39
  • (13)
  • (32)
  • (50)
  • (10)
  • (3)
本棚登録 : 429
感想 : 38
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041314333

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 12/1/07図書館

  • 『ほな』『そやな』は標準語には変換できない多くの意味が含まれいるようで、ちょっと羨ましい。どうやらこれらの意味には、相手を受け入れる、許す、こんなもんだろうなと思える意味があるみたい。人間商売には大事なワードです。

  • 他人に不満が募って心が荒んだとき、読み返したい1冊。

    ナァナァの大切さ
    金属疲労の出た大人の良さ
    家内安全の秘訣

    御歳80幾つの田辺さんの言葉だからこそ、ずっしり来るものがある。

    大人を叱って、大人にしてくれる本。

  • おばちゃんっぽい言い回しがあまり好みではありませんでした。

  • 「人生はだましだまし」なんて言葉は嫌いだった。誤魔化しなんか一切なしで、そのときそのときを全力で楽しみたいと思ってた。
    就職して初めてこの言葉が身に沁みた。
    害毒のエーテルに溢れてしまいそう、そんなときこそだましだまし、なのかな。

    若者をたきつけるばかりじゃなくて、「苦労は逃げえ」と言える田辺聖子はかっこいいと思う。

    アフォリズムって楽しいね。

  • 田辺さん、若いころから「箴言」がお好きなんだそうです。
    タイトルも田辺流箴言でしょうか。いや、なるほどと思います。
    ほかにも、ほーとか、へーとか、うならせられる言葉がたくさん。
    話のもっていき方が上手なんですね、きっと。
    いちいち面白くて、読み終えるのが惜しいくらいでした。

    「女は自分が惚れた男のことは忘れても、
    自分に惚れてくれた男のことは忘れない」

    「可愛い男とはすぐ切れるが、
    可愛げのある男とは、だらだら続くものである」

    「老いぬれば、キレやすし」

    「女に言い勝ってはならない。収拾つけようと思えば」

    「悪妻を自認するのは一番始末に悪い悪妻である。
    さまざまな悪徳の上に、居直りという悪癖も加わっている」

    「なるべく怒らぬよう。
    怒ると人生の貯金が減る」

    「苦労は逃げえ」(苦労からは逃げなさいという意)

    なんやら引用ばっかりして気が引けますが、
    田辺さんも若いころは
    「言いつくろってごまかそうとする人間を見ると、腹が煮えくり返り、
    とことん追及して白黒の決着をつけ、ぎゃふんといわせずには
    おかない気であった」らしいです。
    それが
    「角が立っては引っこみつかんようになるのやないか」
    と先々が読めてくる。
    「世の中は複雑に絡みあっており、引きずり引っ張って、
    どこへ影響を及ぼすかしれないということをも学習する。
    といって、あまりに放恣でもならず、そのへんのかねあいの
    むつかしさも、オトナの修行である」

    私、全然、オトナの修行が足りません。
    一人前に年はいったけども、
    まだまだ、まだまだですなぁ。

  • この人の書く文章を読んでいると和む。
    80歳の人でも、こんなこと(めんどくさいとか、自分はこどもだとか)
    思うんだ、ということが、飾らず、自然体で書かれている。
    背伸びせず、自分のできることをして、周りの人との会話を楽しんで、
    そんな風に生きたいなと思った。

  • 2009/7/19 チェック済み

  • NHK朝の連続ドラマ『芋たこなんきん』、映画『ジョゼと虎と魚たち』の原作でも知られる恋愛小説家・田辺聖子のエッセイ集。『ラ・ロシュフコー箴言集』などに心酔した著者の、恋愛におけるアフォリズム(箴言)を、身近な話や文学などを題材に笑いやを交えて紹介している。例えば、『源氏物語』の六条御息所の話を挙げて「女は愛されていると確信した時に別れられる種族である」といったアフォリズムを打ち立てている。気軽さ漂うタイトルを裏切らない、気楽なエッセイだが、人生の参考になる一冊。

  • 未読・・・ってか40ページくらいで挫折しちゃったんでしょうか。文体が自分の志向とマッチしてなかった

全38件中 21 - 30件を表示

著者プロフィール

1928年3月27日生まれ、大阪府大阪市出身。樟蔭女子専門学校(現・大阪樟蔭女子大)卒業。1957年、雑誌の懸賞に佳作入選した『花狩』で、デビュー。64年『感傷旅行』で「芥川賞」を受賞。以後、『花衣ぬぐやまつわる……わが愛の杉田久女』『ひねくれ一茶』『道頓堀の雨に別れて以来なり 川柳作家・岸本水府とその時代』『新源氏物語』等が受賞作となる。95年「紫綬褒章」、2000年「文化功労者」、08年「文化勲章」を受章する。19年、総胆管結石による胆管炎のため死去。91歳没。

田辺聖子の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×