カイルの森 (角川文庫 き 9-131)
- 角川書店(角川グループパブリッシング) (2010年3月25日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (152ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041673768
感想・レビュー・書評
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水色と灰色と若草色が混ざったような気配を持つ、美しい星に暮らす少年カイル。両親をなくし、園芸家として働きながら、やさしい魔術師や個性的な妖精たちと平和な日々を送っていた。しかしある時、森の奥から黒々とした不穏な影が忍び寄る。武器を持って立ち向かおうとする人々を前に、カイルがとった行動は……。透き通るほどに研ぎ澄まされた言葉で綴る愛と冒険。これは、あなたの一生の宝物になる物語。
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響く言葉がたくさん。思わす日記に書き留めてしまった
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2010年11月27日土曜日 読了
つれづれで銀色さんが語ってることが物語に反映されていた。
魔物にお父さんとお母さんが囚われているにもかかわらず、愛を信じて立ち向かうシーン、ホロリ。
スフレね婚約者が気になる。
絵本にしたらおもしろそう。 -
絵本っぽいお話。
「どろどろした感情は、愛をもって制す」というのがテーマ。
婉曲が足りない。 -
いろんな意味でひどすぎる気がする。メッセージを伝えるために物語を利用するってのは、どうなの。ということにつきるかも、絵本にするならまだわかるのだけれど、大人向けの絵本を目指したのかもしれないけれど、ならば、読むにたえない。エッセイで書いていればいい内容のことで、陳腐な物語に昇華させる必要はない。
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緑豊かな第7惑星で庭師をしているカイルは、魔道師や妖精たちとともに暮らしていました。王様が悪意を捨てるダスト・シューターを各々の家に取り付け、遠い森の奥の廃棄所に捨てるようにしたため、悪意が魔物に生まれてしまいました。やがて木々が少しずつ枯れていき、魔物が大きくなって街に近づくようになり・・・詩集やエッセイを多く出している銀色夏生さんが書いた、素敵な詩と言葉で綴られた物語です。(2010.9.20)
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私が大事にしたい事のすべてが詰まっているような本。
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絵本のようなお話。
色々と悩んでいるときに読んだのだけれど
なるほど、と思ったり
そうか、と思ったり
さまざまな想いを抱きながら読みました。
読後感がいい。
元気になれました。
そして少しやさしい気持ちになれました。 -
ほとんど期待していなかったのだけど、
いざ読み始めたらグイグイと引き込まれた。
これぞ銀色マジック。
ところどころ甘いところはあるのだけど、
完璧だから成功だとは思えないし。
このくらいの緩さの方が伝わるのかもしれない。 -
「ここは、水色と灰色と若草色がまざったような気配をもつ星です。」
ていう時点(導入)でもうイチコロだよ!
なんだよその配色!しかも実際の色じゃなくて気配。
先入観かもしれないけど読後に思い返してみると、あああの星はそういう気配だったと思う。出てくる人たちも会話も。
悪意や憎悪や敵意に出会う時と、
全然関係ない時のためにも、
大事なものがたくさん詰まってる話。
なんだけど、なんかもうカイルとかじゃなくて
銀色さんが全部喋ってるような気がしてきちゃって
銀色さんを振り払いながら読んでた…
つれづれ読みすぎかしら。