聖なる黒夜(上) (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
4.21
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本棚登録 : 1829
感想 : 170
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  • Amazon.co.jp ・本 (672ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043428083

感想・レビュー・書評

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  • ハードボイルドの刑事物であり、
    男同士の恋愛物でもありといった感じです。
    中途半端な内容ではないので
    それぞれの角度から見ても満足出来ると思います。
    個人的には及川がとても魅力的でした。
    山内の転落、犯人達の憎しみ、
    麻生の後悔。
    運命というありきたりな言葉が重くのしかかってきます。
    ミステリーとしての面白さもさることながら、
    登場人物それぞれの複雑な心情が入り乱れて、
    繊細な恋愛小説の様相も呈しているように感じます。
    皆が口を揃えて悪魔だと言う練が、
    麻生の前ではあどけない子どものような
    不安定な面が見え隠れするのが切ないですね。

  • 本編は再読。バレンタインが近づくたびに思い出す本。警察ものとしても、ミステリとしても、愛憎劇としても楽しめる傑作でした。短編は本当に切ないにもほどがある。運命のいたずらという言葉で片付けるには、あまりにも悲しい。

  • 上巻だけでこのボリューム感。
    すごいです。こういうしっかりしたミステリーに最近再び惹かれる傾向が出てきているので、思い切って読みました。
    内容もページ数に比例してすごく重厚?です。
    長い割には、先が気になるのでどんどん進み、思っていたほど時間はかかりませんでした。

    キャラクターもいい味出してますね。
    麻生さん、練はもちろんですが、及川さんも結構好きです。
    警察なのにどう考えても練よりやばい人にしか見えないあたりが(笑)
    あと、あれだけ愛されている韮崎さん。善人じゃないけれど、やっぱり、すごい人であったのだな、と。

    個人的に、練と麻生さんの、韮崎のお通夜のシーンがすごく好きです。
    練の悲しみ方が、読んでいるこっちまで苦しくなってくるようでした。柴田さん、初めて読みましたが、はまりそうです。
    それ以外にも、会話などのシーンが、全体的に緊迫感があったり、信頼が感じられたりしてよかったです。

    下巻にも期待です!

  • ヤバイ。その辺のBLなんて読んでる場合じゃない。

  • 面白い!
    練には自立していってほしいな。
    だが私は及川さん派だったぜ。

  • ここの評価が高かったので試しに、と思って上巻を読んでみた。

    一気に引き込まれてしまい、夢中で読んだ。
    ヤクザと同性愛という何とも馴染みのないものばかりが出てくるのですが、それでもすーっと読めた。

    上下巻で買えば良かったなぁ。

  • 登場人物が魅力的。ミステリーとしても秀逸。何度でも読み返したくなる作品

  • 一般ミステリー。

    初読み。


    ヤクザの幹部殺しの関係者の中に居た男は自分が10年前に逮捕した男だった…。


    登場人物が多く、過去の話と現在の話が交互に出てくるので、その彼らと彼らのエピソードが繋がる迄時間がかかった。
    上巻最後でやっとその繋がりが見えてきた感じ。


    それにしても。
    久しぶりの一般書の読書でしたが、登場人物達の生きてきざまをきっちり書いてあって内容が深い。
    これだけ人物がしっかりしていたら話も面白くなるよな、と思いました。
    複雑に絡み合った人間とその彼らを取り巻く事情と…。

    やっぱり冤罪だったのね。
    這い上がれないよね…。

  • 暴力的な愛はいいよね。

  • 2012.03.11-2012.03.15

    山内に惹かれました。言葉じゃ簡単に言えない魅力的な人物です。


    ストーリーがどんどん進んでいき、面白くてハラハラドキドキさせられました。分厚いのにそれを感じさせない程の深さがあります。
    サイドストーリーも良かったです。山内の過去のお話。そんなことがあったから今(サイドストーリー当日)の彼があるんだなぁと思いました。


    この先どうなるのか…下巻が楽しみです。

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著者プロフィール

 小説家、推理作家。
『RIKO-女神の永遠』で第15回横溝正史賞。
 猫探偵正太郎シリーズ、花咲慎一郎シリーズ など。

「2021年 『猫日記 Cat Diary』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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