神様の御用人4 (メディアワークス文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 148
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  • Amazon.co.jp ・本 (354ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048652544

感想・レビュー・書評

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  • シリーズ初の長編で、ミステリー調の少しシビアな物語でした。神代の和歌山県で行われた国譲りに纏わる悲しい逸話をもとに、よくぞここまでドラマチックな現代の物語を描かれたものです。モフモフ狐型ナビは事情によりナビ機能を停止。良彦は御用聞きを(穂乃香のアドバイスは受けたものの)自力で成し遂げなければなりませんでした。良彦の持ち前の優しさと成長が、たくさんの神様や人々を救っています。最後は涙なしには読めませんでした。私はやっぱりこのシリーズが大好き。日本の神様たちも、浅葉さんの文章も大好きです。

  • 御用人代理から「代理」が除かれるかという昇進(?)試験も兼ねた今回の御用伺い、長編です。
    代理であることをすっかり忘れてました。「代理」が取れたところで何も変わらんのだろうなー、という良彦と同じ感想を抱く。しかしまあ、なんだかんだ言って御用伺いが終了しても神様達と交流を続けられるのだから、向いてるんだろう。神様だけでなく旧友の御用伺いまでしてしまう人の良さに、そう思うのでした。

  • 毎夜、夢に現れ「忘れるな」と告げる女性に恐れを抱く神様・天道根命。昔の記憶を失ってしまった神様の御用は、その女性が誰なのか突き止めて欲しいというものだった。夢の女性が挿していたという簪を頼りに、良彦と黄金は天道根命が国造の祖として治めた和歌山へ向かう。そこで出会ったのは、良彦のかつての野球仲間で…。神代の時代に征伐された者と征伐した者。和歌山を舞台に、埋もれた歴史と人の子たちの想いが、いま紐解かれていく―。

  • 今回は長編でした。和歌山でのお話。他のに比べてグッと来る部分もあり、楽しく読めました。
    ほのかとの距離が微妙に詰まって来ている。

  • シリーズ初めての長編。
    御用人と神様の、普段はちょっと愉快な話も長編となると読み応えたっぷり。
    歴史ミステリーを堪能した感じ。
    特に御用人とは何たるかをしみじみと味わった。
    御用人代理から正式な御用人になった今後も楽しみ。

  • 2015年6月メディアワークス文庫刊。書下ろし。シリーズ4作めにして、初の長編。歴史ミステリー的な要素もあり、読みごたえありました。いくつかのハッピーエンドといくつかの先への楽しみがあり、次のお話が待ち遠しいです。

  • 今回は長編。天道根命と名草戸畔の話でした。家族のきずながテーマで、長編な分、内容も濃かったです。古事記が読んでみたくなりました。

  • これまで、良彦が黄金と一緒に神様の御用を聞きながら自身も成長していく、みたいな、笑いありホロリありのヒューマンストーリーとして楽しんできたんやけれどもね・・・・・・。

    この話、めっちゃ面白かった・・・!


    もう、何、私、なんやいうたら本の感想なんて
    「めっちゃ面白かった」
    しか、いうてへんよね!? いうてへん!! 自覚ある!
    あるけども、基本、面白いんやから、しょうがないやんかーっ!!! 何

    今回はまさかの長編でした。
    でもって、毎回冒頭で
    「これは黄金が未来のどこかで、良彦でない御用人へ向けて話しているという設定なのかな?」
    と、思わせるプロローグがついているのだけど、今回はそれもなし。

    その代わりに登場した大野くんはまさかの「御用人を断った人」らしくて、その彼の苦悩も、
    「そりゃ、そういいたくもなるよ・・・」
    と、いうくらい、深い。

    さらに並行して良彦が携わる神様の御用は失われていく神の記憶でもあるので、和歌山を舞台にした古代ミステリでもあった!!

    とにかく、面白かった・・・。
    今回はヒューマンドラマはヒューマンドラマでも、
    「良彦、がんばって!!」
    ちゅう感じやったね~。

    最近は歴女ならぬ、古代が好きな女子のこともなんやらいうんやんね。

    祈るだけでは欲しい未来はやってこないという神もいれば、見えるものも見えないものも、拒絶しない限り傍にあるという神もいる。


    ああ、でも、それはそうか。
    祈るだけで願いをかなえてくれるなんて簡単な話はないんだよ、と、これまで(作中で)何度も聞いていたけれど、望みをかなえてくれないならいないのと同じ、と、いうことではないとも、聞いていた。

    神なんて、願いをかなえてくれるための存在やと思っていたもの。
    でも、でも、神がもっと身近やったころ、人の望みの一番大きいものは「豊穣」やったのね。
    飢えないこと、それが一番の祈りやったのか・・・。

    うん、そうなんだよね。
    今でももちろんそうなんだけど。

    飢えがないという大原則があってこその、願いばかりかもしれない。それが、悪いことではないのだけれど、この未来を作ってくれた先祖に感謝する気持ちは、もっと必要なのかもしれないな。

    先祖というのは、10年20年前だけじゃなくて、もっと、もっと。


    それにしても、シリーズ4冊目にして、ふりがなが増えていたー!!
    神様の名前はページが変わるたびに毎回振られていた。

    ほんっと、ありがたい!!

    ほんっと、ありがたかった!! 読めない漢字が多いとどうしてもつまってしまうからさ~。
    初出には振り仮名をうってくれてたので、初出の場面を探して読みを確認する、と、いう作業がなくって、よかったわ。

    だって、「天道根命」とか、読めへんやろ!?
    あめのみちねのみこと
    やねんで!? 覚えれへん、覚えれへん!!


    あと、大国主神がどうしても慶喜さんに見えてしまうっちゅうね・・・(笑)。
    こういう、「なんでもできるけど普段は飄々としてる人」ちゅうのは全部慶喜さんに見える(笑)!!

    ああー、面白かった・・・!
    たぶん、この続きは発行されてるけど、さすがに図書館にはないやろうなあ・・・。

    あー・・・。こないだの12月に最新刊かー・・・。

    リクエスト、するか・・・。

    でも、これまでの短編構成から長編になってここまでの読み応えやろ。
    しかも今回は、良彦が御用人として本採用かどうかっちゅう裏話もあったからこんだけの見せ場やったけど、果たして
    次からはどうなんやろう。

    ここが面白さのピークじゃなかったら、いいな~。





    う、わーーーーぁああ!!

    続編、図書館にあった!! スゲー!! きっとこれ、誰かがシリーズ通してリクエストしてくれてんな!?
    うわあ、ありがとうありがとう!!
    早速予約してきました。うんもう何人待ちでも大丈夫!

    ・・・と、思ったら、たったの8人待ち!?

    有り難い~! ありがたいけど、「フランス人は10着しか服を持たない」なんて、未だに138人待ちやのにね。
    人気は10着のほうが、あるのか・・・(笑)。

    鐘鈴

    (2016.05.27)

  • 2冊目で飽きて、3冊目は飽きすぎて途中でギブアップ。
    しかし、この4冊目はとても面白く読めた。もう一度読んでもいいかな。

  • 2016.9.15 読了
    2016-49

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著者プロフィール

第17回電撃小説大賞で<メディアワークス文庫賞>を受賞。「空をサカナが泳ぐ頃」でデビュー。

「2023年 『神様の御用人 継いでゆく者』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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